ルーンの子供たち DEMONIC
- 作者: ジョンミンヒ,酒井君二
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2008/01
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そして、ジョシュアが知らないところで『民衆の友』とアルニム家との情報合戦も始まっているようだし、国王も絡んできているんでしょうか。ランジエ編もどんどん動いています。ひさびさにランズミも出てきましたし、前作に繋がる部分がいろいろ出てきているので、楽しみです。カナポリの魔法という大きなものが間に挟まってはいますが、いろんなところで政治的な思惑も見え隠れします。ジョシュアは直接そちらに気をとられてはいませんが、巻き込まれるのは必至。
ジョシュアとマキシミンのヴァイオリンによるチャント作成のあたりはほのぼの。2人の協力による曲づくり。ラストに向けた最終兵器になりそう。そして、リチェは「仕事人」との戦いですごい行動に出てました。彼女の行動力はほんとにすごい。ジョシュアに語りかけるシーンや乗馬デートなど恋愛めいたところも見逃せないです。この2人どうなるんでしょう。
- 作者: ジョンミンヒ,酒井君二
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2008/03
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人形のカルディは崩壊の兆しが見え、その精神も危ういものとなっていた。人形遣いはジョシュアを本体にし、人形を直そうとするがジョシュアは彼の仲間たち、そしてカルディによって救われた。最後にカルディを友としたマキシミン、最後までカルディのことを思ったジョシュア。ジョシュアとカルディとの関係は非常に複雑で、お互いの存在があったからこそ、お互いに見えたものがたくさんあったのではないかと思う。ジョシュアは公爵としての自分を受け止めることができた。その立場は以前は窮屈なものと感じられたかもしれないが、それが彼にとって大きな意味のあることだとわかったのだ。そして、カルディは人として大きな感情を持った。愛がどれほど大きくて、大切であるか、それを知った。双子よりも結びつき、だからこそ自分の幸せだけを願うことができない存在だったのだと思う。その特殊な能力ゆえにすべてを忘れることもできず、抱えていくしかないという重さ。いつか、2人が2人とも笑える世界になるといい。
そして、ジョシュアの命を救ったケルスが自分と同化してしまう前にどうしても願いを叶えなければならないと夕焼け島に行く。願いの鏡が見せた記憶の世界は幸せに満ちていた。そして、ジョシュアたちを導いたのはボリスだった。冬の剣と神聖チャント。ボリスがいなければ、この願いは叶えることはできなかっただろう。ラストにランジエがネフニャルに入学してくる。この4人とランジエ。役者は揃いつつある。
リチェの出番が少なかったのは残念。でも、最後大胆なことをしたり、ジョシュアに抱きしめられたり存在感は十分。ティチエルは思っていたよりもお姉さんなキャラクターになっていたように思うが、失敗して泣き出しちゃったりするところはかわいい。それに、このメンバーになくてはならない存在だし、魔法はいつでも有効。3部作のラストは少し年齢が高くなるようなので、かなり楽しみ。いままでに出てこなかった人が主人公とのことなので、イスピンとかアナイスとかかなぁ。気長に待っていたいです。