◆アルケミストシリーズ(完結)

 ここ数年、児童書をあまり読んでいなくて、それまでに書きとめてあったシリーズが完結しているにも関わらず、途中になっているものが多かったので、とにかく、完結まではしっかり書いておこうと思って慌てて最終巻だけ読んだりしています(汗)
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アルケミスト4 死霊術師ジョン・ディー

アルケミスト4 死霊術師ジョン・ディー

アルケミストシリーズの4作目。今回は登場人物が複数個所に分かれて行動しているので、場面転換が非常に多くて、ストーリーがぶつ切りになっている印象を受けました。フラメル夫妻の命は残り少なくなるし、ジョシュは今回も危なげにみえて、ふらふらとついていってしまうんですよ。最強の才能の持ち主だというのに、本人がそれを自覚していないということがこんなに恐ろしいことになろうとは。このシリーズは6作で完結するということなので、今回は途中経過という感じだったように思います。アクションとしてはあまり大きいものはないし、スカアハたちも無事に戻ってこられる道ができたし、これからが面白いところなんじゃないかと思います。アルカトラズ島が一番気になりますよね…。

魔導師 アブラハム (アルケミスト)

魔導師 アブラハム (アルケミスト)

アルケミストシリーズの5作目。今作では双子はバラバラに行動しています。それぞれに自分の進む道が正しいと迷いながらも信じて、そして、お互いのことを思いやってはいます。とうとう一万年前に沈んだ島と最強とも思えるアブラハムが登場しました。ここまで話が大きくなるとなにがなんだかわからなくなってくるのですが、こうなっても一番の敵がジョン・ディーというのは、なんだか拍子抜けするところです。アルカトラズ島から解き放たれた怪物が、あっというまにまったくの見せ場もなく、ぺしゃんこにされたのには、ただあきれるばかりという感じ(苦笑)あんなにひっぱっていたのに。とうとう、双子の両親が出てきましたが、なんとイシスとオシリスだというから、びっくり。どうなっているんだ~。ということで、次で完結するのかな。

伝説の双子ソフィー&ジョシュ (アルケミスト)

伝説の双子ソフィー&ジョシュ (アルケミスト)

アルケミストシリーズの6作目。双子は一万年前に移動して、自分の両親とともにアテンが治めていたものの反乱を起こした弟により統治された世界で、あれこれ入れ知恵されます。フラメルとペレネルは最後の力を振り絞って、アルカトラズ島での戦いに挑み、プロメテウスと二天がサンフランシスコを守ります。視点が数ページでころころ変わるので、もう少し落ち着いて読みたかった。死力を尽くして戦う地球組。なんとか最後の最後で勝利をおさめることができましたが、登場人物がどんどん老けていく(笑) 双子はなんと、双子じゃなかった!両親も両親じゃなかった!というオチがつきまして、ここまでひっぱったわりには、双子のすごい能力は発揮されることなく、世界は滅んで、そしてまた生まれたということになりました。最終の敵が両親というのはなんだかなぁ。一番びっくりしたのは、ジョシュが「死」として生き続けたということでしょうか。最初は双子の成長談だったのですが、途中で話を大きくしすぎたのと、登場人物が多すぎたために、最後の最後で主人公が目立たなくなってしまったという感じです。そして、悪役のすべてが最後には「いい人」になってしまい、あまりにも出来すぎな感。シリーズ通してみると、そんなにおすすめではない作品でした。