アルケミストシリーズ。

アルケミスト 錬金術師ニコラ・フラメル

アルケミスト 錬金術師ニコラ・フラメル

 新しいシリーズを読み始めました。錬金術ニコラ・フラメルに導かれて成長していく双子の姉弟のお話です。といっても、時代は現代。古代神話で登場するような獣人や神々がどんどん出てきます。その圧倒的なパワーに翻弄されるばかり。ニコラ・フラメルも力はあるのですが、どちらかというと学者肌のおじさまといった雰囲気です。主人公の双子は現代の高校生なので、現実的にとらえていて、その感覚と起こっている超魔術のような展開とのギャップが面白いです。双子がこれからどうやって成長していくのか、フラメルとの信頼は築けるのか、全6巻なのでまだまだ先は長そうです。錬金術シーンがあるといいなぁ。
アルケミスト2 魔術師ニコロ・マキャベリ

アルケミスト2 魔術師ニコロ・マキャベリ

2巻。1巻は何か別の作品が頭をよぎることもあった展開だったのですが、ぐっと面白くなりました。カーアクションに魔法アクション、戦闘シーンと展開が速くて読み応えがあります。双子の姉弟の間にも姉だけが「目覚め」てしまったために、なんとなく心の隔たりが感じられ、弟が何かしでかすのではないかという緊張感がありました。そして、結局無謀な「目覚め」となったのですが、これも今後の展開の伏線なんだろうなと思います。パリの地下のカタコンベのシーンは迫力に不気味さが加わっています。今回の登場人物のなかで一番すごいと思ったのはフラメルの妻、ペレネル。たぶん、最強だと思います。別の展開として挿入されていますが、主人公と合流したらものすごいことになるのは必至です。ジャンヌダルクにサンジェルマンと蒼々たるメンバーが揃ってきて、次はギルガメシュ大王?!
アルケミスト3 呪術師ペレネル

アルケミスト3 呪術師ペレネル

 3巻。追われてロンドン。ケルヌンノスというアルコン族が出てきてなんだかどんどん世界が複雑化してきました。魔法アクションシーンが控えめだったのが残念。魔法を使おうとして「ダメ」と言われて止められ、止められ、で、読んでいる側としてもフラストレーションが溜まりました。弟のジョシュはクラレントに操られそうになり、姉のソフィーはエンドルの魔女の記憶に乗っ取られそうになりで、まだまだ未熟なのですが、まさかのホームレスとしての登場のギルガメシュから『水の魔法』を授けられ、レベルアップしています。
 同時進行でペレネルのアルカトラズでの攻防が描かれていましたが、やっぱり最強な奥様!戦わずしてあっさりと島から脱出しスポーツカーで乗り付けてしまうところなんて、かっこよすぎです。やっとフラメルや双子達と合流したので、この先が楽しみ。今回の新たな登場人物、シェークスピアが存在感を示していましたが、フラメルは双子に不信感を持たれているし、今後、ますます影が薄くなりそうな気もします。気になるのはジャンヌとスカアハ。とんでもない時代に飛ばされてしまって、ちゃんと帰ってこられるのでしょうか。