世界の中心で、愛をさけぶ

世界の中心で、愛をさけぶ スペシャル・エディション [DVD]

世界の中心で、愛をさけぶ スペシャル・エディション [DVD]

 久々にDVD鑑賞。セカチューは原作を読むまでは映像を見ないと決めていたので、見るのがこんなに遅くなってしまった。ドラマ版も見てない。映画は随分、映画アレンジが加えられていてびっくり。まず律子という存在。映画の予告やDVDのジャケットで柴咲コウさんが映っているので(はまぞうくんの画像参照)、いったい誰の役なんだろうと疑問に思っていたのだ。律子という存在が今を強調するものになっていたのはわかりましたが、なんだか視点がぼやけるような気もする。録音テープという手法にもびっくり。なつかしさを感じるカセットテープと深夜放送。長澤まさみさんのモノローグがとても綺麗で印象的だった。あのモノローグにすべての過去が閉じこめられていて、そして囁くような声が今も息づいているようで切なかった。そういうノスタルジーと現在とが入り交じった空間にはまりこんだ感覚は面白い。「瞳をとじて」はこの映画のための曲なんだなぁと初めて知った。その歌詞のひとつひとつの言葉に、リンクする映像があるようなそんな曲だ。「瞳をとじて」、ピアノの曲が流れ出すあの瞬間が好きだな。映画は映画としてセカチューを創り上げていた。今と過去とを結んで、そしてまた流れ出して。原作の悲壮感さえ漂うほどの純真で白い感覚はなかったし、純愛、純愛と囃し立てるほどではないと思うけれど、まぁまぁかな。