武侠にはまる。

射鵰英雄伝 DVD-BOX 1

射鵰英雄伝 DVD-BOX 1

 
 武侠小説の映像化「射雕英雄伝(しゃちょうえいゆうでん)」をやっと見終わりました。全42話なので相当に長いストーリーだったです。でも、面白かった。武侠モノとはこうあるべき!というポイントをすべて押さえてあって、闘いに修行に恋愛に冒険にと飽きることがなく楽しませて頂きました。なんといってもキャラクターの面白さが際立っています。達人がいろいろ出てきますが、本当に曲者ばかり。子供っぽかったり、妖怪じみていたり、卓越しすぎていたりして常人の範疇をゆうに超えた方々です。繰り出す技の数々も、え?そんなの有りなんですか?!というような突拍子もないものばかり。空は軽々しく飛び回るし、崖が登るし、鷲につかまって空を飛んでいったりと奇想天外です。
 主人公の靖さんもほんと朴訥とした雰囲気でしたが、どんどん成長してすっかり達人になってしまいました。彼は巡りあわせがよかったのと、その素直さがよかったのでしょう。悲しい出来事もありましたが、一番成長して一番すごい技を身に付けた、やっぱり主人公。そんな彼を操っていた黄蓉。彼女が実は一番強いんじゃないかと思います。武侠モノでは男性とか女性とか関係なく、強かったりするところが魅力。わがままでお父さんっこでとんでもないことばかり言って、結構冷淡なお蓉ですが、初々しいところもあるし、好きになったら一途なところは共感できます。私のお気に入りはなんといっても洪七公。彼の技は華があって強力で、人柄も一番なじみやすいです。あとの達人たちは変人とも言えるようなツワモノ揃いですから。七公の笑い方が豪快で好きでした。梅超風もお気に入りキャラ。なんともいえないような奇声を発しながら、恐ろしい爪で踊るように敵を倒していきます。美女なのですが、髑髏としか眠ってなさそうなところがポイント。
 蒙古と金と南宋という国の闘いの中に巻き込まれていくストーリーで、すごく壮大でした。チンギスハーンも出てくるし、びっくりです。でも、そんなに難しく絡み合ったものではないし、わかりやすい構成だったと思います。王様がフツウに敵国にいたりするのが、理解できなかったですけども。このシリーズはお金も時間もかけて、丁寧に作られているので見ごたえがありました。また、なにか別の武侠モノシリーズを見たいなと思っています。
 覚書程度に。敬愛しているCLAMPさんがNHKトップランナーにご出演だそうです(来週の日曜日放送分)。忘れずにビデオして忘れずにみなくちゃ。楽しみだ。