◆ヴァイオレット・エバーガーデン。

 絵がきれいで、ストーリーも丁寧につくられているいい作品でした。
 手紙の代筆の過程で、人間の心を知り、自分の中の感情に気づいていく少女。そして、その少女を優しく見守る人たち。あったかいアニメで、人間の伝えたい感情が手紙という形でわかりやすく表現されています。現実の世界では、自分の感情を素直に表すことって、もうそうそうない気がする。わたしにとっての手紙は、このブログだから、ここにいろんな感情を言葉にして書き表しているけれど、そんなふうに自分の感情と向き合う時間はそんなには多くない。まして、それを誰かに伝えることも。SNSで、ふとした気づきは共有できるようになっているけど、大きな感情はどうなんだろう。ちょっとづつみせている自分の姿に本当は入っているだろうか。素直に「うつくしい」や「あいしている」を言葉にできるだろうか。
 そんなふうにひとつひとつの言葉のキラメキを感じる作品でした。