バーレーンGP決勝。

 ブラウンGPのバトンが3勝目。といっても、最初はSCレースだったし、2回目は赤旗中断だったので、レースらしいレースとしての優勝はこれが今季初です。バトンの初優勝も雨のレースだったので、今回のレースのチェッカーを受けた後の喜び方からすると、初めて優勝したというほどの興奮ぶりでした。ドライコンディションでの優勝ですから、バトンとしては、しっかりレースして勝ったという実感があったのだと思います。
 今季からマシン重量がわかるので、レース展開をいろいろ予想できて面白くなりました。トヨタの2台が軽くて、ベッテルは逆に重め、KERSつけてるハミルトンが奇数列なのが怖いスタートでした。やっぱり飛び出したのはハミルトン。このあたりはKERSのすごさを感じます。3番手までアップ。トヨタの2台が先頭をとって、ハミルトン、バトン、ベッテルという順。どうしてもここで前に出たいのがバトン。2週目でしっかりチャンスを逃さずにオーバーテイクしました! このオーバーテイクがこのあとのレースのすべてを決めた瞬間だったと思います。前に出たバトンはトヨタの2台を追います。ハミルトン以下はレースペースが遅めなので、前の3台と差が開いていきました。
 トヨタは最初のピットストップでハードタイヤをチョイス。これが結果として失敗だったかもしれません。1周あたり1秒ほども差がついてしまって、バトンが前にでました。このあともハードタイヤのトヨタはレースペースがあがってこなくて、第2スティントで差ができてしまったかなと思います。ベッテルも確実な走行を続けていました。2回目のピットストップを終わってもバトンの優位は揺るぎませんでした。ブラウンGPはハードタイヤでも35秒台でしたし、やっぱり速い。トゥルーリはソフトタイヤに戻してから2番手のベッテルに詰め寄りましたが、オーバーテイクするまでには至りませんでした。
 今の時点ではブラウンGPはやっぱり速いです。ブラウン、レッドブルトヨタマクラーレンといったところが上位を争うカタチになっています。ブラウンでもバリチェロは3ピットストップ作戦をとったため、今回は上手く作戦どおりにいかずに5位になりました。でも、それでも5位なんです。ピケにひっかかってかなりタイムロスしたと思ったのですが、確実に上位にはきている。このあたりがマシンのポテンシャルなんだと思います。
 このあとはヨーロッパラウンド。新しいパーツや変更もでてくるので、すこしづつ今の構図も変わってくるような気がします。グロックライコネンのバトルではやっぱりKERSのパワーはすごいなと思いました。KERSは今のところいいのか悪いのかよくわかりませんが、スタートやここぞというときのパワーは違いがわかります。
 CS放送でロス・ブラウンとバナナという話がでていてなんのことだろうと疑問に思っていたのですが、ロス・ブラウンさんは勝利を確信するとバナナを食べるらしいのです。そういう意味での発言だったのかとわかって、ちょっとニヤリとしてしまいました。