マレーシアGP。

 今回の結果は非常に後味が悪かった。悪すぎです。こんなに結果というものに対していらっとさせられるのは久しぶり。
 レース序盤からレッドブルメルセデスの4台に優勝争いが絞られてしまいました。序盤がんばっていたバトンはタイヤ交換の失敗のあとリタイアと、マクラーレンはいいところがないようです。開幕戦を優勝で飾ったライコネンも今日はかなり芝の上を走行していたりして、残念。マッサは久しぶりのフロントローからのスタートでしたが、中盤に沈み、最後は追い上げて5位。アロンソは最初の周でフロントウィングにヒットしてしまい、なぜかピットに入らずに走り続けて2周目でリタイアに。かなりもったいなかった。
 さて、話を戻しましょう。結局、レッドブルの2台、メルセデスの2台が同じようにチームメイト同志で戦う展開となってしまった50周目くらい。まずはレッドブルベッテルが猛烈に追い上げてウェーバーとバトル。これがもうひやひやひやひやする戦いだったんですよね。結構ぎりぎりのラインをとったりもしていましたし、ベッテルが前に出たのですが、ウェーバーとしてはチームメイトなのにこんなバトルするのかと思ったと思いますし、インタビューでも不満を表していました。表彰台でも笑顔ないし、目も合わせないし。怖すぎる。ここはチームメイト同志の熾烈な争いが繰り広げられて、それはそれは怖い表彰台でした。
 かたやメルセデスは、完全なチームオーダーニコ・ロズベルグとハミルトンが2か所あるDRSゾーンで抜きつ抜かれつになっていたのですが、ロス・ブラウンからの無線で「そのまま行け」とのこと。そのあとも何度もロズベルグは「前が遅い」などオーバーテイクしたい気持ちを見せていました。最終的にハミルトンにガス欠の可能性があるからゆっくり走らないといけないということまで判明して、さすがにロズベルグがかわいそうすぎる!と思いました。だって、3位ですよ。表彰台に立てるかどうかってすごく大きなものですよ。ロズベルグにしてみたら、本当に何戦ぶりかのチャンスだったわけです。それを譲れと言われて、しかもガス欠…。やりきれない気持ちでいっぱいですな。ハミルトンはインタビューでも「チームを代表して立っている」というような表現をしていましたから、この2人の関係がどうにかなるわけではないのですが、チームとロズベルグとの関係がぎくしゃくしそうで怖いです。だって、ロズベルグは自分がチームのナンバー1になる!と思って戦っているのに、このオーダーではやっぱりやりきれない。チームからはよくやったという無線が入ってましたけど、さすがにこれはひどすぎるだろう…。
 そんなこんなで、戦い自体はオーバーテイクもあったりして面白かった部分もあるのですが、後味が最悪なレースでした。