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崖の国物語シリーズ。

 ネイト・クォーターが主人公の最終巻。これより前の巻についてはこちら(id:nanayana:20081101)

崖の国物語〈10〉滅びざる者たち (ポプラ・ウイング・ブックス)

崖の国物語〈10〉滅びざる者たち (ポプラ・ウイング・ブックス)

 崖の国物語10巻。最終巻だけあって最高に分厚くて、崖の国全体を旅するような壮大なストーリーです。
 最初は嵐晶石鉱山から。ネイトを陥れようとした者から脱出。そして大開地で新しい生活。オオハグレグマや大金もちのお嬢様なのに気取らないユードキシア、「博士」と出会って生活に慣れて来た頃に、陰謀に陥れられ、あっというまにお尋ね者に。スコール船長の船で脱出するも墜落。森の中を移動。オオハグレグマ大活躍。ユードキシアの父を捜すために「営巣地」へ。父を見付けたものの無理矢理戦争に連れ出されて、ユードキシアが大けがを負う。彼女を治すために大河の源へ向かう。大河の源での戦いの後、「博士」の弟を捜すために崖の先端に。そこでサンクタフラクスを発見し、ゴウママネキとの戦いで終わり。
 ざっと書いただけでもかなりの距離を移動しています。そして、さすがの第三飛空世代、いろんなことが変わっています。嵐晶石が鉱物として掘り出されるようになっていたり。嵐晶石を爆発させるチカラで進む船が出来ていたり。これまでの総集編的なところもたくさんあります。懐かしい名前がちらほら出てきたり、光博士と闇博士がゲームの中に登場したり、シュゴ鳥が守ってくれたり。とうとう歴代主人公たちがネイトを助けるシーンまで。ラストはネイトが崖を降りていきます。この広大な崖の国の下には何が広がっているのか、余韻の残る終わり方でした。
 ネイトはこれまでの主人公よりも巻き込まれることが多くて、周りの人達に助けられている印象でした。でも、そうやって仲間とともに歩んでいける主人公を描き出したことで、これまでとは違った冒険になっていたと思います。地底から空の上まで動き回ったことで、それぞれの仲間がその才能を発揮できるところがあり、みんながそれぞれに補い合うことで成し遂げられたものがあります。受け継がれていくものがあって、終わっていくものがあるし、始まっていくものがある。懐かしさを抱えながら、次に進もうとするいい終わりでした。