モナコGP決勝。
大好きなサーキットの1つ、モナコ。今年はレースとして楽しめる展開でした。クラッシュがあるとどきんとしてしまいますが、今回はSC導入もなく進みました。
一番注目していたスタートは、ブラウンGPの2台がすすっと前に出て、バリチェロがライコネンを交わして1-2体勢。KER搭載のライコネンよりもブラウンの2台のスタートが良かったのは、奇数列だからなのか、ソフトタイヤだからなのかはわかりませんでしたが、スタートは完璧に決めました。ソフトタイヤのうまみを生かして、逃げるブラウンの2台。後ろからライコネン、ベッテル、マッサが追走。最初にベッテルのソフトタイヤがかなり苦しくなってきて、タイムががくんと落ちました。燃料よりもタイヤのために早めにピットインしたベッテル。ハードタイヤのフェラーリの2台にはタイム落ちはありませんでした。次にバリチェロのタイムが落ちてきました。ライコネンにかなり接近されて苦しい展開に。バトンは上手くタイヤをいたわることができていたからなのか、タイム落ちはそれほどでもありませんでした。ライコネンがピットインするとすぐにバリチェロ、バトンも1周ごとにピットイン。ハードタイヤに履き替えました。このときのピットタイムがとても早かったので、次のピットが何週目なのかわからなくなってしまいました。
ハードタイヤに履き替えてからは安定した走行に。2位のバリチェロと3位のライコネンは3秒差、バトンは16秒差で1位です。そのあとは上位にはそんなに変動はありませんでしたが、2位争いは混沌としているように思われました。どうみてもバリチェロが給油に入るタイミングの方が早かったため、ライコネンとマッサはバリチェロの前に出られるという予想でした。そして、ウェーバーのラップタイムも良かったのでその存在も気になるところ。こうなるとバリチェロの第2スティントをもう少し長くしておけばよかったのでは?という河井さんの解説にもなるのですが、果たしてどうなるのか、運命の2回目のピットストップがやってきました。バリチェロはすんなりピットアウト。ブラウンGPのピットはもたついているときが多々あるのですが、今回はスムーズ。次の周で入ったバトンもするりと。そして、素晴らしいことにライコネンとマッサの間で戻りました。それまでラップタイムを更新しつづけてきたマッサを押さえるカタチになり、結果としてバリチェロを助けることに!ブラウンGPチームプレイですね。そして、ライコネンのピットストップ。ここで上手くやればバリチェロの前に出られるはずだったにもかかわらず、ピット作業が手間取って、バリチェロの前にでることができず…。フェラーリはこういうところが今季もなんだかぴりっとしません。バトンが押さえたため、マッサもピットストップ後は4位でコース復帰。
このあとは周回を重ねて、バトンが優勝。めちゃめちゃはしゃいだ声が無線から聞こえてきました。そして、ピットにマシンをとめてしまったバトンは表彰式のあるところまで走っていくことに! 軽やかなフットワークでまさにウィニング・ラン!チームのみんなに駆け寄ることも忘れません。表彰式では王女様のワンピースがかわいかった。シャンパンもロスブラウンにバリチェロとバトンの2人でかけていたり、ライコネンはあいかわらず、かけるより飲んでいたり、はしゃぐブラウンの2人とクールなキミが対照的でした。記者会見場に向かう車の中でもポーズを決めるブラウンの2人。仲良しです。
バトンが記者会見でモナコはやっぱり特別と話していましたが、すごくうれしそうな顔を見てもそれはわかる気がしました。「モナコ・マイスター」という称号はやっぱり特別だからなんです。そして、記者会見のときのバリチェロがおすまししているように見えて、なんだかかわいらしく思えてしまいました。バリチェロにも同じようにチャンスはあったように思いますが、やっぱり予選が順位を決めてしまいました。モナコがどこにもまして予選が大事なレースだと感じました。