薔薇のない花屋 第9話。

 するすると話が進みました。舜が出てきたら、いままでトップシークレットだったことが、いきなりてろりと話されちゃったりして、あっけないくらい。でも、こういうふうに自然に話されてしまうということは、まだ最後になにか残っていたりしますか?野島さん。
 美桜が英治にいままでの自分の行動について話すシーンが緊張に満ちててどきどきした。そして話の途中で英治が部屋を出ていったときに、美桜の心は決まったのだと思う。期間限定の幻のような関係にピリオドを打って、次に踏み出そうとしたけれど、拒まれたとしか感じられないもの。許されないのだと、取り返しはつかないのだと、やっぱりそう思ってしまう。美桜が自分の全部さしだすように渡した鍵を英治が自分のものだと思っている様子がなかったから。
 薔薇の花には棘がある。自分を売ったりはしない。英治と舜と薔薇にはどんな関係があるんだろう。英治が止めなければするりと舜が語ってしまいそうだったことが気になる。薔薇の花束を抱えた英治。渡そうと思ったのだろうか。渡してほんとのことを話そうと思ったのだろうか。でも、追いかけはしないんだね、執着したりしないんだね、かけがえなくは思ってくれないんだね。それがわからない。
 いまごろ気が付いたのだけど、エンディングの雪のように降っている白いもの。薔薇だった。てっきり雪だと思っていたけど、よくよく見たら花だった。いつから、最初から?「ずっと一緒さ」の歌詞が今回は2番だったのかな。すごくいい言葉、響く。