◆少年007。

[児童書]女王陛下の少年スパイ!アレックス シリーズ。
 映画が「アレックス・ライダー」として10月下旬に公開。6部作の最終巻まで読破したので、感想を。6冊とも読んだのですが、感想を記録してあるのが1冊目だけだったので、紹介は1冊目と6冊目だけにします。これ以外のストーリーもアクション多数で面白いです。特にイーグル・ストライクとスコルピアのラストは衝撃的です。作者の方が脚本家でもあられるので、文章を読んでいて映像が頭に浮かぶような書き方をされていると思います。映像にしたら面白いだろうなぁと思うシーンがいくつもありますし、展開としても飽きさせないように山場をいくつも作ってあります。読むというより見せる本だなぁと思いました。

ストームブレイカー―女王陛下の少年スパイ!アレックス

ストームブレイカー―女王陛下の少年スパイ!アレックス

 少年版007といった小説。諜報機関に所属しているので、とんでもない装置を持っていたり、危険な目に遭いすぎるほど遭う。まるで映画をみているような大胆なアクションシーンや見せ場が散りばめられていて、退屈することのないファンタジーになっています。今回は巻き込まれ型で事件を解決することになったアレックスですが、回を重ねるごとにどんな心境で仕事をしていくのかが楽しみです。少年が主人公といったところのおもしろさもあります。過酷な訓練シーンのラストが一番印象的だったかな。

アークエンジェル―女王陛下の少年スパイ!アレックス

アークエンジェル―女王陛下の少年スパイ!アレックス

 前作が衝撃的なラストでしたが、その傷も治らないうちに病院でのバトル。病院に実際あるものを使って敵を撃退するシーンがリアルに感じられました。やっと一呼吸かと思ったら屋上での綱渡り。ハラハラさせられます。舞台を移しての豪邸での休息も束の間で、ついに宇宙にまで。シリーズのラストにしてはわりとさっぱりした感じでした。シリーズを通してのテーマについては前作まででケリがついていたので、驚くべき事実が明かされるわけでもなく、アレックスの活動の場が拡がっただけだったでしょうか。ラストが宇宙というのは、少年主人公のシリーズとして定番っぽい気もします。スケールは大きくなったけれど、アレックスの心の動きや絶体絶命ぶりは前作までの方が面白かったかも。最終巻をずっと待っていた分、期待が大きくなりすぎてしまったのかな。