オレンジデイズ。
さて、昨日から前振りしてあったので、オレンジデイズについて書きたいと思います。昨日の中途半端な日記はオレンジデイズのキーワードを辿って来て頂いた方には、微妙な肩透かしだったかなと思いますが、今日はちゃんと書きますので!
オレンジデイズを観ていて、ずっと探してた何かを見付けた気がした。ほーんとあったりまえのことなんだけど、私の中にずっと足りなかったこと。櫂くんを見ていてなんとなくわかった。沙絵ちゃんがどうして心を開いたのか。どうしてあんなふうに素敵な笑顔で笑えるのか。きっと、櫂くんが同じ目線で話してくれるから。そして、どんな想いもきちんと受けとめてくれるから。だから、すごく自然に心を開いて、笑顔になれるんだろうって。それって、櫂くんが沙絵ちゃんの全部をありのままに受けとめているからなのかもって。
「誰かを受けとめる」ということ。それが私が見付けた私の最後の心の鍵。いままで誰かを好きになって、いくつも恋を重ねたけれど、私にはいつも足りないことがあって。それがなんなのかわからなくて、迷ってばかりだったけど、きっとそれは「受けとめる」ってことだったのかもしれないなって、思えた。
言いたいことって、ほんと些細なことが多くて、電話するなんてとんでもない、メールだってどうしようって思うことだってある。自分に対する漠然とした不安とかって、言葉にできないけど、すごく大きなものだったりするし、たぶん沙絵ちゃんにとっては、言葉にするということが私たちよりも気軽な行為ではなくて、むしろ大きな行動だと思う。言葉にできない頭の中で消えていく会話の方が多いはず。そんな気持ちを、ただ、櫂くんはちゃんと目を見て聴いてくれるから。少しづつ、自分の中の不安も見せていけるのだと思う。すごくまっすぐに話すことができる。「どうした?」ってそれだけでもうれしい言葉だったりするよね。
『好き』って気持ち。わがままに押しつけることができる気持ちかもしれないけど、もっと、違うふうにもできる気がした。誰かを受けとめること。それも『好き』なんだろう。そんなふうに私は思ったことなくて、どちらかというと自分の気持ちを振り回してばかりで、傷つけて、傷つけたことで自分も傷ついて、ぼろぼろになってばかりだったから。もっとそんなふうに優しく強く『好き』になれたらいいなって、やっと気が付いたの。遅いよーって言われるかもしれないけどね、でも、いいんだ。気が付けたから。それだけでよかったと思える。
人は誰でも心の中にホントにおっきいものを抱えていて。決して他人には見せない秘密のドアに頑丈に鍵がかかってる。その扉の中には何がある?…きっと、誰にも見せたことのない小さな自分。否定されることが怖くて閉じ込めた気持ち。怖くてたまらないような自分にも受けとめられない自分。だけどね、きっと。本当の自分を見せても、汚くて醜い欲望を曝け出しても、それでも手を繋いでいてくれる人はきっといる。抱きしめてくれる人はきっといる。ずっとそう思ってきた。私はいつも自分を救うためだけに、そんな何かを探しつづけてきた。…でも、本当に探してたのは誰かを受けとめる強さだったのかもって、なんとなくわかったの。私に足りなくてほんとに一生懸命探したのに、探してたものが違ってた。きっと、やっと、足りないものがわかったから、だからこれからはすこーしだけ強くなってみるよ。怖がりだしね、臆病だしね、傷つくのは人一倍怖いけど、でも、目をそらさないよ。知ったかぶりもしない。ただ、何かを受けとめる強さを持ちたいんだ。きっと、そうすれば、私は誰かにすべてを見せる強さももてるのだと思う。まだ、誰かを受けとめるには弱すぎるけど、でも、気持ちはちゃんと持っているから、だから、いつだって手を差し伸べるよ。あなたが道に迷ったときには。