ジャパンオープン。

 浅田真央さんの今季フリーが初披露されるジャパンオープン。試合といっても団体戦なのであまり気負わずに滑ってほしいなと思っていました。
 このフリープログラム、タチアナコーチがおっしゃられていたように、誰でも滑れるプログラムではありませんでした。静かな中にも力強さを秘めた曲。この曲に鮮やかな色を付けていくのは、真央さんのスケーティングによってだと思います。単調なテンポにも思えますが、ジャンプが決まってくると、その1つ1つの音がまた違って聞こえてくるのではないかなと。
 細かなジャンプとジャンプのつなぎの振り付けも、難しいバランスやスピンのようなものを組み合わせてあるので、真央さんが滑る上では休憩の時間にはなっていないように思います。ジャンプさえも振り付けの一部でしかないような印象を受けました。今回は最初の3A、次の3Aが失敗してしまったので、全体として印象が薄く感じられてしまいました。これが決まってくると後半の印象もがらりと変わる気がします。スパイラルのレベル取りこぼしもあったので、全体として今回の演技はまだ途中かなという印象でした。2週間後のフランス大会にはびっくりするほど印象が違ったフリーの曲になっている気がしています。
 とにかく、最後のステップとか曲間とか全部すごいです。ショートがかわいいイメージだと聞いているので、それと対照的なフリーの演目になっているのだと思われます。なんというか、まだまだ化けるプログラムだと思うのです。ジャンプ構成が昨年までと同じなのも、戦略的なものかなぁと。フランス大会、ロシア大会はこのジャンプ構成だと思うのですが(3F+2Loが3F+3Loになるかも?)、たぶんグランプリファイナルくらいでジャンプ構成が変更されていて、完成系を見るのは全日本くらいかな、それともオリンピック本番かな、といったところだと予想しています。スピンも変更ありそうです。
 滑り出しのところの振り付けと、ステップの滑り出しのくるくる廻るところがお気に入りです。すごく好きなプログラムです。