イタリアGP決勝。

 見応えのあるレースでした。いろんなところで競り合いが見られたし、ピット作戦も2ピットと1ピットに分かれていたので、最後まで順位がどうなるのかわからなかったところもわくわくでした。
 結果だけからするとマクラーレンアロンソの完全勝利ということになるのでしょう。予選から決勝、どこにも隙がなく、完璧な戦いと言ってもよかったのではないかと思います。アロンソが画面に映ることさえ少なくなり、すでに中盤からエンジン温存モードに入っていた気さえします。3番手を走っていたマッサがトラブルによりリタイアしてからは、マクラーレンがクルージングモードなのかと思うほどの安定ぶり。キミが追ってはいましたが、どちらかというとその後に迫っていたハイドフェルドへの防戦といった構えでした。レースが面白くなったのは、キミ・ライコネンがピットに入ってから。キミが1ピット作戦をとったために、2ピット作戦のアロンソ、ハミルトンとのタイム差が気になる展開になりました。2回目のピットを終えた時点で、キミがハミルトンの前に出て、ハミルトンは3位に後退。それからがハミルトンの勝利への執念を見た気がします。フレッシュタイヤだったこともあったし、きっとマクラーレンの方がマシンの仕上がりも良かったのだと思いますが、あっというまにキミに追い付いて、しかも追い越してしまいました。それが本当にあっという間の出来事だったので、油断していた私はびっくり。キミとのバトルというよりはするっと抜いたという感じでした。ハミルトンが2位を守って、マクラーレンの1-2フィニュッシュでした。フェラーリが優勝争いから遠のいてしまいました。
 さて、ホンダ。やっとのことで入賞圏内に来ました! 予選を見ることができなかったのがかなり残念なのですが、バトンがQ3まで残って10番グリットからのスタートだったのです。バリチェロも12番手でしたし、ホンダとしてもいいセッティングになったのだと思います。バトンはスタートで順位を上げて、すぐに入賞圏内に入りました。前半のスティントはなんだかちょっと重そうな雰囲気で、終始ニコ・ロズベルグとやりあっていました。かなり苦しそうでしたが、ぎりぎりのところをよくしのいでいる印象でした。結局、抜かれてしまったのですが、パラボリカの攻防は見応えがありました。サイドバイサイドから出口の加速でバトンが前に立ち、また横に付かれてニコが前に。くっと手にチカラが入ってしまうバトルでした。バトンはそのポジションを最後まで保って8位入賞を決めました。バリチェロも10位。今期2ポイント目なのですが、すごくうれしかった。モンツァっていうところがいいですね。高速サーキットでの勝利というのが嬉しい。ホンダはあんまり得意じゃないコースなのかと思っていたのです。日本GPに向けて、上向きなところが見れて期待も膨らみます。
 他にもアンソニー・デビッドソンフィジケラやロズベルクとクビサなど、いろんなところでバトルが見られて目の離せない展開でした。パラボリカの通過スピードが途中で表示されていましたが、アロンソが断トツで速い。そこが勝負の分かれ目だったのかなと思います。ちなみにバトンも上位でうれしかった。次はスパですね。天候がすごく気になるところ。雨になったらなったで、レースが読めずに面白いかもと思ってしまいます。気まぐれなスパウェザー、どうなるでしょう。楽しみ。