エリック・ボンパール杯 フリープログラム。

 浅田真央さんのフリーは「鐘」。衣装が赤に変わってまた印象も違ったように見えました。最初のコンビネーションジャンプを決めたとき、少しほっとしました。次の3Aは回転不足で着氷が乱れました。その後はまとめきったという印象でした。最後の最後で珍しく2Aで転倒してしまい、ちょっとびっくり。ラストのステップはどんどん凄みが増していきます。採点詳細をみると、3Loとセカンドの2Loに回転不足がついていました。これまでにないところに回転不足がついたためにあまり点数が伸びなくなってしまったのだと思われます。そのためか、少し加点も少なかったかな。
 私の印象ではまだ「鐘」の演技は完成していないように思えました。真央さんのスケートの特徴である伸びやかさや軽やかさが少し見られなかったように思いました。ちょっとだけどこか重たげな印象を受けました。それは曲の重さのためというわけではなくて、スケートとしての印象から感じられたことでした。まだまだこのプログラム、ものすごいものに変わる気がします。昨年の世界選手権で言われていたスピード不足というところは、もうないような気がします。あとは自信をもってブラッシュアップしていくだけ。そして、真央さんならそれができると思います。
 キム・ヨナさんのフリーはかなり完成に近いカタチをこの時期に見せてきたというのに正直驚きました。セカンドジャンプの3回転というのが、高得点の鍵なのかなぁと勝手に思っていたりします。3回転−3回転って男子の演技でも華があるというか、ぱっと目立つジャンプです。真央さんもフリーに3回転−3回転を予定しているようなので、それが入ってくるとまったく違った点数になるような気もするのです。ただ私が真央さんの3F+3Loが見たいだけというのもあるのですが。Loの回転不足は今年もしっかりめジャッジのようなのですが、いつもの真央さんのLoジャンプなら心配ないです。真央さんのジャンプが認定されなかったら、なにがLoジャンプかわからないくらいです。
 次のロシア杯は期間も短い…というかすでに今週だったりするので、調整も難しそうですが、特訓態勢に入っているとのニュースを見付けました。頼もしいです。課題をみつけてクリアしていく真央さんの姿勢がとても好きです。そして、いつも応援しています。