グランプリファイナル エキシビション。

 エキシビションは肩のチカラを抜いて、存分に楽しむことができる時間です。
 浅田真央さんの「タンゴ」はとっても素敵なプログラムで、わたしも大好きなのですが、今回の滑りはなんだかまた一段と凄くなったように思いました。ライトに照らされる微笑は大人びていて、真央さんがこんな表情もできるのだと最初にこのプログラムを見たときは驚いていたのですが、今日の演技では確信犯的な笑顔になっていて、それがそれでまた一層魅力的でした。真央さんの表現の幅は本当にここ1年間で明らかに変わってきているので、この先もっとぞくっとするような真央さんが見られるかもしれないと思うと、今からどきどきしてしまいます。アンコールでのストレートラインステップは、フリーのとき以上にキレと鋭さがありました。いつ見てもすごいステップ。
 小塚さんのエキシビションも本当にグランプリシリーズの初戦で見たプログラムと同じだとは思えないくらいに自信に満ちあふれていました。気持ちが違うとここまで見映えも違うのだとびっくりしました。観客を引き込む振り付けのどの部分にもためらいがなくって、だからこそこのプログラムがすごく生き生きして見えました。試合の中で成長するということを目の当たりにしました。全日本、男子もかなり面白いものになりそうです。
 キム・ヨナさんと真央さんはいつもライバルとして対決構図になってしまうのですが、2人で話している映像を見たり、お互いについての印象を聴かれたりしているコメントを聴いていると、刺激を与え合ういい関係なのかなと思っています。お二人ともすごい才能をお持ちなので、ますますこれからのフィギュアスケートが楽しみです。
 エキシビションのフィナーレでは選手のみなさんでの振り付けがあるのですが、それがちらっとしか見られず残念でした。あごに手を置くポーズの後になにが!どんな振り付けが!気になってたまりません。CSで放送されるときはカットされてないのかな。期待したいと思います。