インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国

 インディ・ジョーンズ、見てきました! これまでの3作はテレビにかじりついて見た、すごく大好きな作品で、第4作の製作が決定してからは心待ちにしていました。一時期はインディに魅せられて考古学者になりたいと本気で考えていたくらいだったので、大きなスクリーンで新作が見れるなんて、幸せ!
以下、完全ネタバレです。
 ファンサービスがいっぱいで、どこをどうとっても面白くてわくわくしてしまいました。あのテーマソングが流れるだけで、心躍ってしまいます。これまでのインディシリーズの流れをしっかり受けて、そこに新しい要素が加わっているので、新作なのですが、どこか懐かしいような気がします。ジョーンズ先生もお年を召されているので、アクションは若者に譲るのかと思っていましたが、そんなことはない。どこをどうとってもインディ・ジョーンズで、ケンカが強くて、いきあたりばったりで、うっとりするくらいかっこよかったです。

謎解き。

 クリスタルスカルがまさか地球外生命体の骨格だとは。Xファイルファンだったこともあり、ロズウェル事件についてはちょっとだけ知識があったので、今回のシリーズは私の好きな要素がいっぱい詰まっていてうれしかった。マヤ語がすんなりわかっちゃったり、床に刻まれた地図に行き先が隠されていたり、オクスリー教授が錯乱していて、詩のようなヒントしかくれないのを訳していったりするのに、わくわく。
 今回はマヤ文明、ナスカの地上絵と宇宙人という、いままでほんとかうそかというくらいにいろいろ言われてきたところを見事に見せてくれました。クリスタリスカルが並んでいる部屋はちょっと怖くって、彼らが骨格になっても意思疎通しているというのは、次元が違うのだからアリなんだろうな。そして、ラストは遺跡の下から円盤が飛んでいってしまいました!うひょー。これくらいのスケール大きさがあってもいいとは思ってましたが、遺跡と円盤、やっぱりものすごい組み合わせです。個人的には円盤が飛んでいったあとの窪地に滝からの水が流れ込んで行くシーンにぐっときました。自然ってどんなことになっても覆い尽くしてしまうんだという意味で。

アクション

 カーチェイスのシーンが迫力がありました。マットのバイクで大学内を走り回るシーン、特にバイクから車に引きずり込まれて、またバイクに戻るアクションがよかった。そのあとの水陸両用車とジープとのカーチェイス。これはかなり長いシーンだったのですが、マットががんばってました。双方の車の上でフェンシングするとか両方の車にまたがってバランスを取るだとか、王道なんですけど、やっぱり見てるとどきどきしちゃうものですよね。崖から落ちそうになるというお約束もありましたし。まぁ、その何もかもを消し去る勢いで、マットが猿としばしお見合いしたのちに、ターザンも真っ青な勢いで蔦で滑空したのはさすがでした。滑空した方があの勢いで走っている車よりも速いってどういうこと?!(笑) 
 そして、虫が今回も登場。軽くサソリが出てきた後で、軍隊アリの大群。群がるアリは川のよう。そして、あの殺傷力、こわすぎる。小さな虫がたくさん固まっているのはやっぱりぞくぞくするなぁ。スパルコが膝でアリを潰したのはさすが。
 なによりも、これほどまでに弾丸が乱れ飛び、岩が破壊され、車が自分の頭の上を飛んでいき、滝から3回も落下したのに、かすり傷ひとつ負わない登場人物たちがすごいです。もう不死身としか思えない。そういえば、核爆弾の実験現場から冷蔵庫の中に入っての脱出は、引田天功にもできないことに違いない。すでに人間の域を超えていたりするんですが、そのあたりもインディっぽくって、子供も大人も単純に楽しくみれる映画なんだと思う。

LOVE

 マリオンが再登場。そしてマットがインディの息子?! すっかりインディも父。それにしてもマリオンの運転の勢いの良さに、彼女しかインディに着いていける人はいないと思えました。まさか、ラストに結婚式というベタな展開がくるとはさすがに思ってはいなかったのですが、少しは落ち着いたということでいいのではないでしょうか。いつもとっかえひっかえ女性を口説いているイメージのあったインディですが、今回はそれとは別の父の顔を見せてくれたので、恋愛面はちょっとお休みだったのかも。ケイト・ブランシェットのスパルコは綺麗なんだけど、どこまでも冷たいイメージで押し通していたので、ほんの少しの隙もありませんでした。
 とにかく、楽しい映画でした。楽しむためにある映画だと思います。笑わせどころとか、前作までとのいろんな繋がりがありそうなシーンがいくつかあるので、そういう部分を探すともっと楽しめそう。アークが普通に置いてあったことくらいしか私にはわからなかったですけど。いままでのインディが好きな人なら絶対楽しめる映画だと思います。子供に返ったようにわくわくさせてくれる作品でした。