ヨーロッパGP決勝。

 なんというかとんでもないレースでした。赤旗レースを見たのが初めてだったし、コース全体が川になっているのも初めてみたし、2時間超えるかもと思ったのも初めてでした。予選では早々とバトンがQ1で脱落し、私も意気消沈。スーパーアグリよりも後方グリッドなのにも慣れてしまいました。Q3ではハミルトンの事故によって赤旗中断。予選は録画しておいたものを見たのですが、この中断により再スタートした後は録画時間を超過していて見れませんでした。ハミルトンの怪我が心配でしたが、無事に決勝レースに出場されていました。ハミルトンの事故の映像はなんども流れましたが、なぜ足をじたばたさせているのだろうと不思議でした。解説の方のお話では、自分のミスによるコースアウトだと思っていたので、悔しくて足を動かしていたのだということ。なんだかちょっとかわいいと思ってしまったのは、ハミルトンが元気にレースに出場できているからでもあります。
 決勝は1週目からすごかったです。スタート直後に雨が降り始めて、あちこちで滑っているマシン続出。順位も入り乱れたまま、レイン用タイヤに履き替えるマシン。そして、結局普通のレインタイヤでは対応できないくらいのものすごい土砂降り。バトンはこの1周でかなり順位を上げていたので、これはひょっとするといけるかもと期待していたところ、1コーナーでコースアウト。「あぁ。」と思っていると続いてハミルトン、ロズベルク…と次々に1コーナーのところにコースアウトするマシンが溜まっていってしまいました。それでもすごい土砂降りの中を走り続けるマシン。このままレースは続行できるのか?と不安に思っていたところで、SC。でも、結局、SC隊列出来る前に赤旗中断になりました。エンジンを切らなかったハミルトンはレースに復帰。マーシャルに釣り上げられてコースに戻してもらってましたが、あれもありなんだなぁ。コースアウトして自力でコースに戻れなかったら、そこでダメになるのかと思っていましたよ。エンジン切らなければ復帰できるってこと?
 SC先導でコースを廻ってレース再開。このときはF1初参加のスパイカーのビンケルホックがラップリーダー! すごい強運。母国GPだったということですし、初戦でラップリーダーなんてなかなかできないことです。この荒れた展開だったからこそなんですが、それでもラップリーダーですから! スパイカーがあんなに画面に映ったのも久しぶりだったと思います。再開されたらすぐにみんなに抜かれてしまいましたし、最終的にはトラブルでリタイヤでしたが、一生モノの記録ですよね。
 ドライになったらフェラーリが速くて、マッサが逃げてアロンソライコネンが競ってという展開でした。ハミルトンは周回遅れになったもののそこからかなり速いペースで追い上げていましたが、さすがに上位にまではこれなさそうでした。ハミルトンとのポイント差をこの3人が詰めるには絶好の機会だったわけなのですが、キミにマシントラブル。減速してリタイアになりました。予選が良い感じだったので、このリタイヤはすごく悔しかったのかピットに戻るまでヘルメットを脱ぎませんでした。このレースにはキミのおばあさんが来られていて、画面で拝見するかぎりとても優しそうで気さくな感じのする方でした。フジテレビの解説の方には「お孫さんとは随分違う」なんてちょっと皮肉も言われてしまってましたけれど。
 中盤は解説の方のお話は、2時間でレースが終わるレギュレーションのお話になっていました。マーシャルの時計は一旦止まって動き出したとか、実際あとどれくらい時間があるのかわからないとか、最終周回まで走れるのだろうかとか気になることが多かったです。このままレースが終わるのかと思ったそのとき、また雨情報。雨雲が来ているとのこと。そして、雨が降り出しました。一斉にレインタイヤに履き替えるマシン。そして、随分あったマッサとアロンソの差はあっという間に縮まって、コース上で一騎打ち。マクラーレンの方がレインタイヤでのラップは随分速かったようです。アロンソもちょっと強引だったかもしれませんが、とうとうマッサをオーバーテイクしてトップに。そして、そのままゴール。マッサもそこまで見えていた優勝が雨のためにするりと逃げてしまったので、かなり悔しかっただろうと思います。
 ホンダはバトンが早くにいなくなってしまったので、バリチェロを応援してましたが、1週目に接触したときにパーツに破損があったようで、思うようにマシンが動かなかったようです。こういうときのレースは辛いですね。バトンもバリチェロも雨を得意としているので、接触やコースアウトさえなければと残念に思います。予選での速さが見えないホンダですが、バトンとバリチェロは来年もホンダで参戦するとのこと。それだけはすごくうれしいニュースでした。今回はCSのフジテレビはブリジストンの浜島さん(私でもお名前を知っているくらい有名な開発本部長さん)がゲストに来られていて、興味深いお話が聞けました。こういうレースに携わっておられる方がゲストに来て下さったら、放送もいままで以上に面白くなりそうなので、特別ゲストをどんどん呼んでいただきたいです。