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◆君の名は。

 プロモーション攻勢がすごくて、いろんなところで『君の名は。』の記事がでています。神木隆之介さん×新海誠監督作品ということで、話題になる前から気になっている作品だったのですが、ここまで盛り上がってくると映画館に見に行かないといけない気になってくる一般人(笑) 昨日はLINEの生放送で新海監督のお話聞いて、そのままNHKのSWITCHで対談みたら、もう絶対、今日見に行かないといけない気になったので、そのままパソコンで映画館の席予約して、朝一の回で見てきました。
 ということで、この先はネタバレバレでいきます。
 評価的には辛口で。だって、あまりにもハードルあげあげなコメントばかり最初にみてしまっていたので、私の中でのハードルが上がりすぎていたんだもん。面白かったです。たぶん、誰かの評価とか見ずに素直にみれていたら、もっと私の中で感動が膨らんだと思う。新海監督の映画は事前情報なしに見た方がいい、いつもそういう感じだから、今回もそうでした。
 なのに、いろいろ前評判を聞きすぎてしまっていた私には、本当にいろんなところに既視感があって、「あぁ、このパターンか」「このシーンどこかでみたことあるなぁ」という、最初にみたのに見たことある感がものすごく強くて、だから素直に感動できなかった。もったいなかった!
 新海監督の心は通じ合っているけれど、それでも会えない切なさというものが、今回はLINEやお互いの体に残した『言葉』で残されていました。現実には会えないから、遠くに届けるためには、何か他の媒体が必要になるわけです。それが言葉だった。リアルタイムに届くはずの機器であったのに、それが3年間という時を圧縮していたものだから、ねじまがった事実に気が付いたときには、すでに三葉は消失してしまっていた。それを取り戻そうと、この世とあの世の境界を越えて、時間を捻じ曲げて、もう一度、彼女を探しに水の中にもぐりこんだ瀧。彼の指に結んだ縁が赤いひもとなって、三葉とつながりあい、時間も空間もぐっと圧縮された形で、そこに織り込まれたからこそ、別のタイムラインへのジャンプが可能になったということなんでしょう。
 黄昏時。あの日が落ちてうっすらと染まった赤と闇とが溶け合う瞬間、ただ、あのほんのひと時だけ、交われはしない空間も時間も飛び越えて二人が出会うことができる。あの本当に奇跡的な時間を、あんなふうに普通の会話で過ごしてしまうなんて、もったいないんだけど、だけど、それがあの二人らしいよねと思ってしまう。一番大切なことを告げられずにだけど、当たり前に話していることが一番の望みだったのだろうから。奇跡的なのに普通って、それが何とも言えないくらい切ない。
 黄昏の語源は「誰そ彼」→君は誰だ?→君の名は?につながるし、「片割れ時」ってそれこそ、ほんとに切ない感じの時間帯って雰囲気だなぁ。だから、『君の名は』の一番印象的な瞬間は、あの流星が落ちてくるあまりにも美しすぎてこの世のものではない瞬間ではなくて、あの「片割れ時」の瞬間なのかなと思っています。
 そして、見終わってからよくよく思えば、糸守には過去2回は隕石が落ちているんじゃないかと。神社のご神体があった場所もどうみてもカルデラの様相を呈していたし、その中央にご神体があったということは、ファーストインパクト地点も神社だったのかなと。そして、湖になっている部分もどうみても隕石落下。そして今回も神社に落っこちているしなぁ。ということで、隕石は神社に引き付けられて落ちている、そしてそれからみんなを守るために、宮水家には夢の中でとりかえばやというような能力が備わっているのかと。宮水家が生き延びているということは、今回もそうだけど、隕石落下の危機を過去2回は回避しているのかもしれないと思ったりする。それを誰も覚えていないから、いい伝えられていないだけで。もっと昔のとりかえばやだったら、どんな感じで進行したのか、それも妄想する価値があるような気がするな。
 いろいろ語ってしまうほどに面白かったことは事実です。でも商業的な作品になってしまっているなぁと感じる部分もたくさんあり、もっと新海さんに浸りたいという方は、映像の綺麗さという点では「言の葉の庭」の雨の情景がとても好きなので、それがおすすめですし、私が最初にみた新海作品である「雲のむこう、約束の場所」もとても綺麗だし、今回の作品に近い部分もたくさんあるので、これが、2番目におすすめかな。「ほしのこえ」はたぶん切なさでは一番群を抜いていると思う。超遠距離恋愛。「星を追う子ども」はあまりおすすめではないですが、今回のご神体の場所に近いところがでてくるので、そのあたりは関連するかなぁ。
 DVDになったら、ゆっくりお部屋で楽しみたい! 神木くんボイスの三葉バージョンだけをもっと堪能したいという欲求にかられたけど(笑)、映画館ではそれはできないからそういうことをDVDが出たらやってみたい。