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天と地の守り人

児童書

天と地の守り人〈第1部〉 (偕成社ワンダーランド)

天と地の守り人〈第1部〉 (偕成社ワンダーランド)

守り人シリーズの最終章。第1巻はチャグムを助けに向かうバルサのお話。『蒼路の旅人』が壮大なストーリーの序章だったので、どんなふうに展開していくのかと楽しみにしていた。思ったよりも政治的な陰謀が張り巡らされた世界になっていて、その中で皇太子として国を守ろうとするチャグムの潔白さが痛々しいくらいだった。すごく大人になったけれど、チャグムは本当にまっすぐすぎて目が離せなくなる。久々にバルサが大活躍。身体の衰えを感じつつもその腕前はますます鋭くなった気がする。ラストでバルサとチャグムが出逢うシーンは待ってました!という展開。これから2人がどんな道を歩いていくのか、この世界とナユグがどう繋がっていくのか続きが待ちきれない。

天と地の守り人〈第2部〉 (偕成社ワンダーランド 33)

天と地の守り人〈第2部〉 (偕成社ワンダーランド 33)

第2巻はバルサの故郷カンバルが舞台。2巻はバルサのアクションが随所に見られます。バルサがいるだけでこんなにも心強いのかと思わせるほど。そしてバルサがここまで奮起できるのもチャグムだからなんだと思わせます。ナユグに春がくるということがどんなに恐ろしいことなのかという片鱗が見えました。春なんだからと良い印象を持っていましたが、地殻の変動にまで繋がってくるとどうやって人々や国を守っていくのか、途方にくれてしまいます。その上他国に攻められようとしている。八方塞がりのような状態です。それでもチャグムは人々のことを一番に考えていました。その真摯な姿勢が少しづつ成果をあげています。バルサが以前に出逢ったカンバルの人々についても触れられており、さすが最終章と思わせるオールキャストぶりです。3巻の舞台はやっぱり新ヨゴ、大団円を期待します。

天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド)

天と地の守り人〈第3部〉 (偕成社ワンダーランド)

最終巻。終わりが見えないかと思うくらいの展開の中から、最後は本当に若草が伸びやかに育っていくような清涼感を漂わせて完結しました。バルサは街の人を助け、そしてタンダを探して戦場へ、チャグムは兵を率いて都へ、トロガイは呪術師たちと警告を発するために。それぞれが自分ができることを命を燃やして行った結果が、春を導いたのだと思います。チャグムとバルサが伴に旅をした時間は短いようで濃密でした。またこの2人の道が交わることはこの先きっとないのでしょう。それでも、2人の心はやっぱり繋がっていて、お互いにかけがえない存在なのだと思います。それほどまでに深いところで繋がっているのだと。シリーズ全体としてはチャグムの成長が著しかった。あまりにも逞しく頼れる存在になってしまって、かわいかった幼少時代を思うと少し寂しいくらいです。素晴らしいファンタジー作品にリアルタイムで触れることができてよかったです。