NHK杯女子ショート。

 ふぅっ、と演技が終わったときに、浅田真央さんの緊張がほぐれたのがわかって、そこで私も身体のチカラが抜けました。
 最終組の滑走になってから、ずっとどきどきしていたのですが、フランス大会のときとは違って、日本だから大丈夫という気持ちがどこかにありました。タラソワコーチの言葉をしっかりと心に刻むように、何度もうなずいていた真央さん。そして、リンクの中央に向かうときには、多少表情に硬さがあったので、私も緊張してきました。
 曲が始まって、指先からこぼれ落ちるような光が拡がっていきます。最初の3F-3Loジャンプ。どきどきでした。フィリップジャンプを高く跳んで、次のジャンプも3回転廻ったときに、よかったと思えました。真央さんのジャンプでした。次のルッツジャンプも綺麗に決まったので、一安心。2Aは失敗することはないと思っているので、他の要素が心配になってきました。
 スパイラルはちょっと勢いも足りなくてぐらついてしまいました。真央さんのスパイラルは本当に綺麗なので、今回はちょっと残念。印象として他の要素もとても丁寧に実施されているなと思いました。緊張が見えたので、スケーティングがいつもより少しだけ硬そうにみえました。そのあたりが点数に響いているのかなぁと想像。あとはジャンプのダウングレード?
 でも、なによりも今回ジャンプを跳ぶことだけを考えていると真央さんが言っていたので、それがきっちりできていることがすごくうれしかった。フランス杯の後は自分の中の不安がすっごく大きくなってしまったと思うけれど、それをここできっちり結果にできたことがいいことだと思うのです。明日のフリーはもっと気楽にできるのじゃないかなぁと思います。ジャンプが決まってくれば、他の要素ももっともっと伸びてくると思うので、点数も大丈夫。ちょっと重かった気持ちが少しだけ軽くなって、そして、素敵な演技を明日も見せてくださることを願っています。