アナと雪の女王。

 すごく評判のよい「アナと雪の女王」を見にいってきました。とりあえず字幕版で見ました。みんなで歌うことができるという歌詞付バージョンや3Dバージョンも興味がありましたが、ストーリーと歌を楽しみたかったので。
 以下ネタバレしているので、気を付けてお読みください。
 コンパクトなストーリー展開の中にもディズニーらしい「愛と勇気」というメインテーマがはっきりみえる構成で、本当によかったと思います。映像の凝り方はもう言うことはなく、さすがのクオリティ。日本のアニメとは違って、ディズニーらしい表現でした。至るところに氷や霜、雪と言った「フローズン」なビジュアルが拡がっていくのですが、冒頭の氷を切るシーンやメインテーマの氷の城など、透き通っているように見えて少し歪みのある氷、そして、刃のように貫く氷柱、雪の嵐や霜の広がりなど、怖いくらいに美しく描かれていました。
 なんといってもよかったのは、アナの最後の吐息が凍るシーンです。最後の一息がふわっと凍ってしまったあの瞬間に、BGMが消えてほんとうに世界が凍りついたように止まってしまいました。あの演出がよかった。それまで嵐に吹かれて目まぐるしく展開していたので、動の後の静はとても印象に残りました。
 そして、「真実の愛」によって凍りついた心臓が動き出すというお決まりのパターンで、「真実の愛」がいままでの王子様のキスではなくて、アナ自身の「真実の愛」だったところが一番素敵でした。自分自身の愛で凍りついた心から解き放たれるというのは、新しいヒロイン像だと思います。そして、エルサも自分の中にある愛を解き放つことで、冬を解かすことができるのだと知り、あっというまに色が戻っていくところはディズニーらしい展開。Wヒロインという謳い文句でしたが、主人公はアナ一人でした。エルササイドももう少し見せてくれるとうれしかったですが、そうすると、軸がぶれてしまうので仕方ないですね。
 とてもいい映画でした!!