ベルギーGP決勝。

 なんだか見たことないラインナップの上位勢にびっくりし通しの予選。フォースインディアがあんなに速いなんて!なにかの間違いなのかなと思うくらいでしたが、決勝でのペースも最高に速かったし、今回のフォースインディアはホンモノでした。ジェンソン・バトンとハミルトンがQ2で姿を消し、なんだかよくわからないなぁと思っていましたが、バリチェロは速かったし、どうなっているんだか、ブラウンGP。予選とマシン重量を見る限り、フィジケラトゥルーリベッテルがいい調子のようでした。トヨタの悲願の優勝のチャンスでもあったのですが…。
 スタートからバリチェロがストールして波乱。上手く交わしてジャンプアップしたのはライコネン。しかし、その後のレ・コンブで多重クラッシュ。ハミルトンが降りたのはわかったのですが、ば、バトンもですかぁ〜。ノーポイントレースになってしまいました。しかも、1周目だし。なんにもできなくて終わってしまうのはちょっと悲しいことです。SCが入ってしばらく先導、再開後、ライコネンフィジケラにぴったり付きました。もうほんとぴったりと。ストレートに入ってぐんと抜いて、トップに立ちました。ライコネン、やるときはやるんだね。緊急ピットインしたバリチェロは後方に下がったものの、バドエル、中嶋を次々に交わして攻撃的な走り。ベッテルも快調に飛ばしてます。
 今回はピット作業でいろんなことがありました。アロンソは左のフロントタイヤが閉まらなくて(スタートでの接触の影響のよう)かなりの時間を費やした挙げ句、コースに復帰した1周目で上手くしまっていないためにスピードを落とすことに、結局リタイヤ。トヨタグロックの給油に手間取ってもったいないことをしたし、ウェーバーはリリース時にハイドフェルドに接触しそうになって、ドライブスルーペナルティ。ライコネンフィジケラの同時ピットインは見応えがありました。フォースインディアのピット作業効率がよくって、フェラーリと互角だったのがすごかった。
 最後までライコネンフィジケラのいい戦いが続いていたし、ベッテルは速かったし、みていて面白かったです。最後の最後でバリチェロが白煙をあげていてヒヤヒヤしましたが、なんとかゴール。チェッカー後に火がついていて、危機一髪でした。でも、このポイント、大きい。
 アップダウンとコーナーが組み合わさったオールドコースのスパ。このコースは中程度のダウンフォースがあるため、これまでとは予選の結果も大きく変わったのだと聞きましたが、このままモンツァも同じ感じなのかなぁ。さすがにフェラーリ、バドエルの処遇が問題になりそう。モンツァでここ2戦と同じ走りはさすがにダメのような気がする。かといって、フィジケラフェラーリって…、そんなのありなんですか…。ここ2戦、ブラウンはバリチェロとバトンで結果に差があることが不思議な気がしています。焦るべきときでもない気がしますが、この辺りでもうちょっと上向きを望んでしまうのも事実です。なんだかよくない雰囲気があるので、それを蹴散らしてしまいたい。
 ひさびさに表彰台で喜んでいるライコネンを見ました。ガッツポーズしているし、心なしか頬も上がり気味な気がする。シャンペンもめちゃぐいぐい飲んでいたし、うれしんだよね、うん、たぶん。あまり普段は感情を外には出さないライコネンだけど、この優勝はうれしかったんだなぁと思いました。隣にいるフィジケラもとてもうれしそうでしたが。ただ、F1の記事に「ライコネンうれし泣き」と書いてあってびっくりしたのですが、写真を見てなーんだ…。その写真はただシャンペンが目に入って目頭を押さえている写真であって、うれし泣きではないと思う。ライコネンがうれし泣きするというのは想像できないなぁ。そんなふうに感情を露わにする人ではないから、相当のことがないとそのような光景は見られないのではないかと思う。クールなキミの意外な姿もいつか見てみたい。