マレーシアGP決勝。

 マレーシア、予想どおり雨でした。そして驚きの結末。
 フリー走行ではウィリアムズやフェラーリの調子がよかったので、今回はブラウンGPは難しいのかなと思っていましたが、予選をあけてびっくり。やっぱり、ブラウンは速かった。バトンは余裕でポールポジション。たぶん、燃料も結構積んでるんじゃないかと思ってましたが、重量をみて「やっぱり」でした。トヨタが次につけたのはトヨタの底力があるからなんだと思わせる結果に。
 そして、なんだか黒い雲が遠くに不気味に見える状態でスタートを向かえました。全車、ソフトタイヤでのスタート。雨は15分後だとか30分後だとかちょっと時間はわからないけど、かならず降るという情報。スタートはバトンの動き出しがちょっと遅くて、すっと前に出たのはロズベルク。そして、トゥルーリ。どこから出てきたのかまったくわからないけど、アロンソKERS付いているとやっぱりスタートの加速は違うのかなと思わせました。今後もスタートから1コーナーまでの距離があるサーキットでは、こういう状況になるかもとのこと。バトンは4番手、いつのまにかバリチェロも上がってきています。バトンは重たいアロンソをすぐに交わして、トップを追いかけましたが、そのあとバリチェロはしばらくアロンソの後ろについていたので、差が開きました。アロンソのタイムがかなり遅かったので、アロンソ以下が数珠繋ぎとなる状況。バリチェロアロンソのバトルは、ブラウンのマシンが以下にコントロールできる素晴らしいものなのかがわかるものだったと思います。
 1回目のピットストップで、フェラーリがとんでもない作戦に! ライコネンが雨も降ってないのにウェットタイヤに履き替えた! 雨は降るだろうと思われましたが、だって、まだ降ってないんだよ? どういう作戦なの? そのあとにピットインしたトップのバトンはドライタイヤだったし、フェラーリの作戦はまったくわかりませんでした。結局、雨が降ってきたときにはウェットタイヤがぼろぼろでもう一度ピットに入らないといけない状況だったし、作戦は完全に失敗となってしまいました。
 ぱらぱら雨が落ちてきたので、一斉にピットイン。ほとんどのマシンはウェットタイヤに履き替え、グロックだけはインターミディエイトタイヤを選択。結局はこの選択がいきてグロックは順位を大幅にあげていきました。マレーシアでは雨が降るなら豪雨という思い込みがあったようで、そのためにウェットに替えてしまったのですが、状況をしっかりみるとインターミディエイトでよかったんですよね。そのあと、何台かのマシンはインターミディエイトに替えることになりましたし、タイヤチョイスは雨のレースでは重要なポイント。でも、今日は難しかったかも。
 そのあと雨が強くなったので、またウェットに戻したりしていて、順位もよくわからなくなってきたし、いろいろリタイヤしているし、コースは川になってるし。と思っているとSCのサイン。それでも続行されていましたが、視界もまったくなくなったので、赤旗。31週目で中断。そのまま50分中断して、レース終了となりました。
 優勝はバトン!中断している50分間もずっとマシンの中にいたバトン。勝利への気持ちを研ぎれさせないためなのか、マシンの中にいることにこだわりました。他のドライバーはマシンを離れている人が多かったのですが、たぶん、バトンはマシンを離れないことが勝利への道なのだと思ったのだと、私は思っています。ツキとかそういうこともあるし、気持ちの問題でもそうなのかなと。レース終了が告げられて、「なになに?」といった表情のバトンがかわいらしかったです。そして、タオルをぽいぽいほおりだして、マシンの外に出る仕草も。
 2位はハイドフェルド。いつのまにかそこにいたという感じ。3位はグロック赤旗中断のときは2位だったと思うのですが、3位なんですね。どういうルールなのかわからなくなってしまったので、このあたりは明日にでも確認します。トヨタが3,4位だったのは実力だと思います。
 ハーフポイントになるのは5回目ということで、たった5回しかない珍しいことになってしまいました。最後までレースをみたかったのですが、暗くもなってきていたのでこれが限界だったのだと思います。ブラウンGPは2連勝。いよいよほんとに強いということがわかってきました。そして、フェラーリマクラーレンは昨年までとは違う戦いをしないといけないのだと思います。マッサの予選とかをみているとフェラーリのチームとしてのまとまりというか、決断というか、なにか悪い方にいっている気がしています。ブラウンは参加できるかさえわからない厳しい時期を通ってきたので、チームとしての結束力があるのかなと思っています。次は中国。秋開催でない中国はまた違う要素含みなのでしょうか。楽しみです。