日本GP決勝。

 なんだかバタバタしたレースでした。落ち着いて順位の把握もできなかったし、どこでどうなっているのかわからなかったので、最後まで順位もわかりませんでした。テレビで見ているだけで疲れたので、ドライバーの疲労感はものすごいものがあると思います。そして富士で観戦されていた多くのファンの方のご苦労も想像に難くありません。
 雨と霧の中でのスタートとなった富士。いきなりのSC先導によるスタートだったので、どうもフォーメーションラップはなくなってしまったみたいです。コースコンディションは完全ウェット。もう少しでタイヤが排出できる水の量を上回りそうな勢いでした。雨も強まったり弱まったりしていましたが、ずっと降ってはいたような?乾くということは考えられなそうでした。SC先導から始まってすぐにフェラーリの2台がピットイン。給油のための作戦かと思っていましたが、どうもそうではないような話も聞いたので、このあたりは明日チームのプレスリリースコメントを見てから書きたいと思います。マクラーレンはそのままステイ。
 SC先導で10週以上走りました。もう見ているしかないのでずっと見てましたが、雨もやみそうにないし、一旦、中止してもいいのかなぁと思っていたときに、SCがひっこむとの情報。その前にマッサがスピンから戻ったときのペナルティを課されていました。SC中でもやっぱりスピンしたら順位は落ちるんですね。レーススタートして最初の1コーナー。水煙でまったく前が見えない状況だったので、3位以下に追突の可能性が高まっていましたが、バ、バトンが接触によってフロントを失ってしまいました(泣) タイムが伸びないのでどうしたのかと思ってましたが、そういうことだったのですね。そのまま1周走ってピットに。ぐっと順位が落ちて、せっかく見えかけていたポイントと表彰台が遠のいていきました。悲しすぎる。
 その後も随所で接触やコースアウトが起こっていました。マクラーレンの2台はそのあと給油したので、すごく重くなっていたのか、他のマシンに抜かれたりしていましたが、それは見かけ上の順位が変わっているだけで、結局、誰があと給油しないといけないのか、どういう順位になっているのか、もうすでにわからなくなってしまいました。最後の最後でマッサが給油したり、バリチェロが給油したりしているのも、たぶん燃料がなくなったためなんでしょうけれど、それがわからなくなっていたので、なにかのトラブルかと思ってしまうほどでした。
 レースの山場はアロンソのリタイヤでしょう。アロンソもかなりのペースで走っていたので表彰台確実だったのですが、滑ってガードレールにクラッシュしてリタイヤになってしまいました。その前にベッテルとの接触があり、マシンの右側に損傷を受けていたので、そのためだと思います。やっぱりいくらアロンソでもこのコンディションでマシンにダメージがあると辛いものがあるのですね。そのベッテルはそのあとのSC先導によるレース中に、なんと2位を走っていたマーク・ウェバーに追突して、見えていた表彰台3位を失ってしまいました。ウェーバーにしてもこのリタイヤは痛かったでしょう。マシンを止めてから感情をあらわにしていました。ベッテルはピットに帰ってから、落ち込んでいる様子が映し出されていましたが、これからのレースにこの経験を役立ててほしいと思います。これでアロンソのチャンピオンはかなり遠のきました。
 ラストは2,3位を争っていたコバライネンライコネンの戦いがすごかった。もう最後の最後までやりあっていました。ライコネンにしてみれば、チャンピオンシップに残るためにはここで食らいついていかないといけなかったわけですから、久々に闘志あふれるライコネンを見ました。コースを多少アウトしてでも前に行こうとする気迫、すごかったです。同じフィンランド人ドライバーですが、すごく対照的にも見えました。コバライネンはすごく明るいんですね。表彰の前にハミルトンと話している姿も写し出されましたが、すごくにこやか。クールなキミとは一言くらいしか話してなかったみたいに見えました。あと最終周回でマッサとクビサのバトルもすごかった。あの最終コーナーの戦いはマッサがコースアウトから前に出ていたけど、いいのかなとちょっと疑問に。それにしてもマッサの気迫もクビサの気迫もすごかった。
 ということで、この雨の中でも自分のペースで走り続けることができたハミルトンが優勝。すごくうれしそう。ほとんどチャンピオンを手に入れたも同然という雰囲気になってきました。残り2戦を手堅く走れば見えてきます。日本勢はバリチェロが10位、でジェンソン・バトンは最終ラップでマシンを止めてましたが、原因がわからず。燃料が足りていたのかなとちょっと疑問に思っていたのですが、どうなんでしょう。コメント待ちです。スーパーアグリ佐藤琢磨さんもあまり画面に映りませんでした。山本左近さんは12位。手堅く走っておられたのがよかったのだと思います。トヨタはラルフがかなりの頻度でピットインしていたので、なにかのトラブル? トゥルーリも振るいませんでした。日本勢にとっては残念な富士だったです。
 予選、決勝と雨のコンディションで、天候の激変で有名なスパよりも富士の方が天候の面ではすごいんじゃないかと思います。スパウェザーに続いて富士ウェザーと呼ばれる日も近いかも。霧がすごいのでびっくりでした。晴れてなかったのでコースの全体的なところはわからなくって、とにかく雨が降ったら乾かないコースということだけわかりました。来年は鈴鹿だし日程的にも10月13日なので、晴れも期待できそう。やっぱり日本の10月頃は基本的に天候はよくないですよね。今度は晴れの富士スピードウェイでのレースが見たいです。みなさま本当にご苦労様でした。