アメリカGP決勝。

 今年のアメリカGPは観客も多かったですし、レースとしてもすごく見応えがありました。これでアメリカのF1ファンの方が戻ってきてくださるといいな。インディアナポリスはかなり長い全開の区間とバンク区間に分かれている面白いコースです。オーバーテイクも随所に観られましたし、全開で駆け抜けていくマシンはやっぱりすごい。
 ルイス・ハミルトンがポールから優勝し、ポイントはトップでアロンソと10ポイント差ということになりました。まだ中盤なんですけど、ハミルトン、いけちゃうんじゃない?という気がしてきました。いつも大荒れになるスタートなのですが、今回もラルフ絡みでバリチェロクルサード、バトンが接触してしまいました。バトンはなんとかその後も走行を続けていたのですが、接触によりエアロバランスが変わってしまったらしくて、あまり速さは観られませんでした。でも、見せ場はありましたよ。フィジケラとのサイドバイサイドやスピードとのサイドバイサイドは、本当に並んで走っていく2台がお互いに譲らず見応えのあるシーンになりました。ファーストスティントを引っ張ったので、良い感じなのかなと思っていたら、給油のときにトラブルがあったようです。映像がこなかったので、コメントを観た限りでは15㎏以上も多く燃料を積んで走っていたとのこと。ディッドソンに抜かれるのも仕方ないかなと思うようなトラブルでした。ホンダはまだまだ戦闘力はありませんが、少しレースに加わって戦えてきたかなと思ったところのこのミス。がっくりしてしまいます。これからのヨーロッパツアー、少しは上位の走りになることを期待します。
 中盤はマクラーレンのハミルトンとアロンソ、終盤はフェラーリのマッサとライコネンの対決が見所でした。ハミルトンとアロンソはかなりいいとこまでいったのですが、アロンソが1チャンスを掴めなかった感じです。ハミルトンが落ち着いて対処していたのがよかったのだと思いますが、後ろからアロンソに追いかけ回されても冷静でいられるハミルトンは、ほんとにタダモノではありません。マッサとライコネンもかなり競っていましたがライコネンが攻め切れませんでした。ライコネンはこのごろこういうパターンが多いような気がします。1秒以内には近づくけど、オーバーテイクはできないという感じ。
 クビサの代役として走ったベッテルはポイント獲得。19歳って若い。ハミルトンやクビサ、惜しいところで6位を逃してしまってすごく悔しがっていたニコ・ロズベルグ。若いドライバーがどんどん活躍していて、それもまた面白い。佐藤琢磨さんはペナルティを受ける前にリタイヤしたので、次のレースでの10番グリッド降格となってしまいました。良い感じできていただけにちょっと切ない。