博士の愛した数式。

 原作は読んでいたのですが、映画はまだ見ていなくって気になっていたところ、土曜プレミアムでの放送。ちゃんとチェックしてました。最近、土曜プレミアムはちょっと前だけど、前すぎないくらいの映画を放送してくれていて、うれしい。ブレイブ・ストーリーも見ちゃいました。
 深津絵里さんと寺尾聡さんのほんわりとした雰囲気は原作の雰囲気を醸し出していて、ゆっくりと見れる作品でした。浅丘ルリ子さんは私が思っていた義姉像よりもちょっと強い感じがしましたが、神秘的な印象でした。ルート君もかわいかったですし。吉岡秀隆さんの教師姿もなかなか。いつもだったら、うんざりしてしまうような公式や数字がまるでマジックのように光っていて、最後のオイラーの公式が出てきたときには、それはもう宇宙の神秘に触れちゃったよ!ってくらいどきんとしました。
 そこかしこに散らばっている数字はひとつひとつ言葉を発しないそこにある数字でしかありません。でも、それがとても光り輝いて見える。まるで運命のようにすべてがキラキラと輝いて、当たり前じゃなくてすごくキセキ的なことのように思える。そんなふうに毎日を輝いて過ごしていけたらいいなと思いました。友愛数を知ったときにはうひゃーすごいと思ったし、完全数をしったときにはやるなっと思いました。数字には数字なりのなにか隠してるものがあるのかもしれない。それを心の中で感じることが大切なのかも。虚数とか円周率とかくるくるくるくる廻る、永遠の数字は心の中だけにしかないものです。永遠と続く直線を思い浮かべるとすこし頭がくらっとするくらい。だから、そんな宇宙の神秘は心で感じるしかないのかも。難しく考えるよりも星をみるように感じてしまえば、きっと、その方がホンモノに近い気がするのです。