◆アナグラム。

- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/05/31
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原作では私が疑問に思っていたところに説明があり、なぜこのストーリーが「ダ・ヴィンチ・コード」なのかが納得できました。教会に絵を描きつつも、実は教会には批判的だったダ・ヴィンチ。そういうダ・ヴィンチの背景が知識になかったので、映画のときは絵に対する解釈がこじつけのように思えてしまったのです。他のダ・ヴィンチの作品にもいろいろ見るべきところがあるようですし、ルーブルに是非行ってみたくなりました。寄せ木細工の床が見たい。
ソフィーの立場も映画よりは原作の方がしっくりくる感じでした。ソニエールや祖母との関係がラストに描かれていたからこそ、暖かい雰囲気で終わっていますし、ソフィーの出生の秘密はそこまで衝撃的な事実というわけでもないような感じを受けました。無理にロスリンの床を探ったりすることもなかったですしね。あのあたりはちょっと違和感を感じましたし。ソニエールの秘術についても、その背景が描かれていたので、妙な誤解を解くことができました。なんだかいかがわしげなカルトを思い浮かべてしまってました。ソニエールについては原作の方がずっと素敵なおじいさんです。ソニエールがなぜラングトンを呼んだのかもわかり、いろいろ映画での疑問が解けたので、満足です。
少し残念なのは、私が一作目である「天使と悪魔」を読む前にこれを読んでしまったこと。一作目のことがちらりと出てくるのですが、それがわからなかったのが残念でした。これからでも一作目を読もうと思います。いろいろ世間は騒ぎ立てていましたが、そういうことよりなにより、とにかく面白い娯楽作品になっているので、さすがベストセラー。