◆最期の一手。

 おんな城主直虎の第33回は私が想像していたものより、数倍、破壊力がありました。
 序盤、政次が無事に城を抜けだし、隠し里でなつさんといちゃいちゃするシーンさえもあって、意外に平和なんだと思っていたのに、そこからがとんでもなくて。
 あのままでは井伊家再興は図られなかったと思うんですよね。そうなってしまうと、ここまで、2人で築き上げたものが全部なくなってしまう。近藤殿が「とれるときにとる」と言っていましたが、戦国時代はそんな時代だったのだから、直虎と政次の癒着は井伊家にとって弱みになってしまった。そこを突かれてしまったわけです。
 ここからなんとしてでも、井伊家を再興させようとすると、できることが一つしかなかった。嘘を本当に変えて、貫き通すしかなかった。それがあのシーンになった。
 私は第31回のときに、虎松の代わりの子供の首を差し出した政次に「一人で地獄にいかせないで」と思っていたのですが、今回、その答えを直虎があの形で示しました。「そう、われも地獄にいく」という返答だったわけです。
 あまりにも衝撃的すぎて、直虎が槍をとって政次に刺した瞬間に号泣していました。それは反射的にです。もう、あとは嗚咽するしかなくて。こんなに涙がでるものなんだと、自分でもびっくりするくらいで。それに追い打ちをかける辞世の句。とんでもないですよ。
 そして、次回、龍雲丸の命さえ危なくなっている…、まさか、直虎から全部を奪っていく、まさに地獄展開なんじゃないでしょうね?! 泣きすぎて、目が腫れました。きっと、今日、眠る前にもう一度みて、もう一度泣いて、明日は目が腫れたまま出社することになるんでしょう。日曜日の夜は楽しみだけど、月曜日が辛いです。