◆タラ・ダンカンシリーズ(完結)

 このブログに辿りつく方の検索が、かなり多い「タラ・ダンカンシリーズ」 完結していたにも関わらず、まだ、読んでなかったので、最後まで書かないといけないと思って一念発起。12年かけてようやく完結です。

≪これまでのおさらい≫

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タラ・ダンカン11 宇宙戦争 上

タラ・ダンカン11 宇宙戦争 上

 突然、現れた煉獄の惑星。一気に戦いへの緊張が高まりますが、意外にもすぐには悪魔は攻めてはきませんでした。その短い時間の間に、リスベス女王とタラは地球の人間たちに自分たちの存在を伝え、悪魔との戦いに備えることに。カルは悪魔の神々の星に使わされて、平和交渉。そして、いきなり現れた悪魔の王子ガブリエル(弟) 何を考えているかわからないけど、王様からの贈り物だということで、とりあえずマラに案内されながら、借家に住むことに。絶対、いいこと考えているわけないよねぇ。タラはセレンバをボディガードとして雇うことに。そんな間にも、元彼のロバンと今彼のカルがタラをめぐって小競り合い。悪魔との最終決戦を前に、タラという最終兵器(?)に変調をきたさないように、リスベス女王からはカルと親密な関係にならないように釘をさされる。そんな間にもオモワの王宮の情報は蝶々によって、外部へと持ち出され、タラの体内には毒が入り込んでいた。

タラ・ダンカン11 宇宙戦争 下

タラ・ダンカン11 宇宙戦争 下

 とうとう宇宙にでちゃいました。ギャング団! 悪魔の星の中で、半分が灰色になっているグゼフロディーに潜入調査にでかけるギャング団。悪魔由来のものだけにするために、いろいろな武器を取り外し、髪の色も変えて出発。こんな状況でも、タラのことでもめるカルとロバン。それもこれも、タラが今も「ロバンを愛している」と言ってしまったことに起因しているのだが。宇宙船に乗っている途中で、地球が悪魔の攻撃を受けたとの衝撃映像が。多くの人の魂が悪魔によって吸収され、絶対絶命になったところに、まさかのマジスターが援軍を。ドラゴンの援軍もついて、悪魔を退けたのだが、被害は甚大。ギャング団はグゼフロディーに到着。女王アリに高額の蜜を試食させて、交渉をまとめ、とうとう、中心的惑星ブーリミ・レミに潜入。なんのチェックもなく、あっさりしすぎなくらいに王宮に入り込み、アルカンジュ(兄)から、今回の悪魔の進行についての真相を聞く。突然現れた彗星によって、生きているものがすべて吸い込まれてしまったというのだった。そして、その原因はタラが宇宙の深淵に捨てた悪魔の道具だった。悪魔との宇宙戦争が始まるが、相手からの寝返りもあって、あっさり決着。タラに仕掛けられた毒の罠もカルの機転によって、阻止された。
 今回も展開がかなり早いです。悪魔との戦いも一応決着して、次が最終巻。タラの恋もたぶん、カルで決定かな。最後の最後で、カルを選んだことを明言していたし、今回もカルにはいい出番がたくさんありましたしね。タラをいさめたり、一緒な布団で眠ったり、タラを救ったのもカルだし。ロバンはエルフ式にタラを共有してもいいと言ったり、別の女の子に興味を抱いたりもしていたので、ロバンと復縁ということはなさそうですが。今回登場した悪魔の王女「サンヘクシア」とエレアノア(幽霊)とのコンビがなかなかよかったです。勝気で颯爽としてて。とうとう、次が最終巻。彗星との和解(?)と閉じ込められている悪魔の魂の解放になるとは思うのですが、リスベス女王の結婚式や、セレンバの妊娠もありますね。どうなって、終わるのかな。

タラ・ダンカン (12) 魂の解放 (上)

タラ・ダンカン (12) 魂の解放 (上)

 彗星との戦いになるのかなと思っていましたが、始まりは意外に穏やかでした。彗星との戦いで疲れ切ってしまったタラは地球に帰って休息することに。そこにいつものメンバーが集まって、朝の楽しいひと時。こういう友情いっぱいなところがこのシリーズらしいところだと思います。このあと、残りの悪魔の宝を探しにいく旅にでることに。彗星よりも早く悪魔の宝のところに到達しなければならないのですが、意外に彗星は追ってきてはいないよう?? 最初の2つの宝をあっさり確保したタラたちは次の惑星に行くことに。
 リスベスの元夫が生きて現れたことで多少混乱もあり。

タラ・ダンカン (12) 魂の解放 (下)

タラ・ダンカン (12) 魂の解放 (下)

 最終巻。惑星ダオヴォールで生き残りのエルフに出会い、その一部が悪魔の宝に支配されていることを知る。解放しにでかけたのだが、意外にも魂たちとエルフが共存しているようで面食らう。突然現れたマジスターに妹マラを殺すと脅され、タラたちが助けに向かっている最中に、ドラゴン2匹が悪魔の宝を壊してしまう。とんでもない爆発とともに。解放された魂たちは、彗星に飲み込まれてしまった。そして、彗星はオールモンドに現れたのだった。彗星は攻撃してくるわけでもなく、静かにたたずんでいた。タラはカルに自分にのしかかる重責について心情を吐露する。そしてカルはその言葉の中にあるタラの不安を言い当て、そっと寄り添うのだった。そして唐突に、彗星たちの侵略が始まった。彗星からこっそりタラや仲間たちに忍び込んでいた魂たちが体をのっとって、反乱を起こしたのだった。必死に抵抗するタラだったが、かなわず、もう世界は終わるかと思ったときに、「生きている石」が覚醒。すべてを丸く収めたのだった。あまりにも凄すぎる生きている石。それはその星の精霊だった。
 タラたちが活躍して終わるわけではなく、超法規的な「生きている石」によって眠っている間に解決してしまったという、とんでもない終わり方だった。戦いの中にもそれぞれの恋愛模様が描かれ、今回はロバンが新たにサエルと出会って恋をする。マラもアルカンジェとの恋をスタートさせたり、リスベスも結婚したり。戦いばかりじゃないのもこのシリーズらしいなと思う。最後はタラとカルの結ばれる夜。最後までカルを選んでくれてよかった! 最初はやんちゃに書かれていたカルだけど、12巻の表紙のカルはかなりかっこよくなっていたしね。タラもとんでもない女の子というよりは、普通を貫いていたところがよかったのかも。なんとなく、今後につながりそうなかんじで、マジスターの正体がわからないままだったり、生きている枝という仲間の存在をさらっと明かされたりしていました。
 このまま終わるのもいいと思うけど、また番外編として会えることもあるのかな。12年間は長かったですが、ようやく完結でした!