◆白昼夢の嵐。

 最近、自分って妄想がすごいんだと気が付いた。これまで気づいていなかったのかといえば、気づいていたとは思うのだが、他の方に比べて妄想の激しさがこんなに違うとは思ってなかったというのが、本当のところか。
 たぶん、この妄想には理由がある。私は中学生のときは、いまでいうライトノベル作家になりたかったのだ。当時はコバルト文庫ホワイトハートなど少女向けの小説が多く出版されており、どっぷりと嵌っていた私は作家になりたいと思っていたのだった。そのため、中二病としか思えないようなものを書いていたのだが、それが妄想に次ぐ妄想だったため(笑)、そのままの姿勢で今に至ってしまったのだろうと思う。
 妄想世界への陥り方レベルとしては、自分で書く>夢を見る>映画やドラマをみる という順番なので、とにかく強烈に妄想世界に陥ることができた。まぁ、一種の白昼夢を自分の頭の中に作り出しているようなもので、とにかく現実逃避も甚だしかった。どこかで現実に帰って、しっかりと第三者的な視点に戻れればよかったのだろうが、すっとこどっこいな私は意外に戻りきれてなかったということなんだろうと思う。
 とにかく、今の現実でも妄想は激しい。ほおっておくとドラマよろしく、パッと飛んで10年後の世界を妄想していたりする。この妄想を止めるのが目下のところのオトナ感である。
 もしできるなら、いまでも妄想の海に浸りたいと思ってしまう。それだけ心地よい空間なのは確かである。もうちょっと私にも文才があればよかった。自分の妄想に浸れるくらいの。