借りぐらしのアリエッティ。

 おもしろかったです。あんまり期待してはいなかったのですが、ジブリな背景もとても綺麗だったし、ストーリーも無理なく、性急すぎず、それでいて冒険心があふれていました。
 人間の家に借り物をしに行くシーンも、ありふれた日常がまったく別の視点で描かれていて、とても新鮮に見えました。わたしの家には小人さんはいないだろうけど、もしかしてもしかするのかもと思わせます。
 小人の家が床下の巣のように描かれていて、まるでシロアリかねずみのように敢えて描かれていたのも、人間の視点からみると害虫の巣にしか見えないけれど、そこにも営みがあって、力強く生きている別の生き物たちがいるんだという、この作品のテーマを端的に表していたように思えます。小人が人間と互いに干渉しないカタチで共存しているのが、一番いい方法なのかもしれないですね。わかりあえることもたくさんあるとは思うけど、傷つけ合うことも目に見えているから。
 神木隆之介さんが俳優としても声優としても好き。ハウルのときは声変わりして、まったく違っているけど、でも、これからもっといい俳優さんになるだろうなと思って応援してます。