グランプリファイナル FS。

　織田信成さん、安藤美姫さん、鈴木明子さん、表彰台おめでとうございます!!
　まずは男子。織田信成さんの演技は終始安定していたと思います。後半の２つの3Aが1Aになってしまったのがかなり痛かった。男子の3Aは点数に大きく関わる部分なので、決めておきたかったですよね。すごくジャンプの調子がよかったので、４回転にチャレンジしてくるのかなと思っていましたが、今回は４回転は回避でした。この試合はオリンピックの切符がかかっていたため、日本人選手にとってはまた違う緊張感があったように思います。ファイナルの金メダルよりはオリンピックへの切符の方が目標になってしまっているように思いました。後半は得意のスピンでレベル取りこぼしがあったりとちょっともったいなかったです。最初のジャンプの着氷は今回もふわっとしていて、綺麗でした。
　高橋大輔さんは後半はスタミナが切れてしまったのでしょうか？　最初の3Aの失敗の後、演技ががたっときてしまったように見えました。気力だけで最後まで滑りきったという印象でした。いつも美しいスピンの軸がぶれてしまったために回転速度が遅くなってしまったり、ジャンプも安定感や高さを欠いていました。今回は滑りきったことが一番よかったことだと思いました。全日本まであまり時間もありませんが、ちょっと心配なフリーでした。
　優勝はライサチェクさん。一番ミスも少なく、ステップもスピンも凄かったです。もっとも安定感のある男子のように思えました。プルシェンコやジュベールなど４回転が跳べる選手との戦いになるとどうなるのか、オリンピックはそこがみどころですね。
　女子。安藤美姫さんの演技は最初のジャンプを3Lz-2Loと2A-2Tに変えてきました。きっちりと点数をとりにいく作戦なのだと思いますが、今回は3-3を跳んでほしかったなぁというのが本音です。インタビューで話されていたとおり、後半はちょっとスピードが落ちたように思えました。ジャンプの安定感は抜群でした。鈴木明子さん。ノーミスの演技で改心の出来だったと思います。ラストのステップは躍動感に溢れていて、とにかく笑顔で、スケートすることへの喜びや生きていることへの喜びが表現されていました。音楽ともすごく合った動きだったと思います。３位おめでとうございます。
　今回のファイナルで２人への内定が出ました。オリンピックということを最終目標にした場合、まずは切符で、それからオリンピックのことなのは当たり前なのですが、オリンピックに繋がる構成で滑ってほしかったなぁと思ってしまいました。高橋さんが４回転に挑戦したのは、やっぱりこれが跳べないとオリンピックでは通用しないと思っているからだし、試合で跳ぶことの難しさも知っているからのチャレンジなんでしょう。女子のフリーに3-3と跳ぶ人がいなくなってしまったことも悲しかったです。回転不足をとられると点数に大きく響くことから、チャレンジすることもあまりなくなってしまって、悲しいです…。
　次は全日本。久々に浅田真央さんが拝見できます!!　あの笑顔が見られれば、それだけで十分。がんばってください。