世界選手権後。

 お仕事が忙しいということもあるけれど、そうではなくても、まだ、世界選手権のフィギュアスケートの女子フリーの演技を見れないでいます。結果とジャッジ詳細を先に見てしまったことが一番大きな原因でした。
 私は演技の次に詳細ジャッジスコアを楽しみにしていて、演技とジャッジを合わせて拝見して、スケートに対する評価を理解したいと思っていました。ジャッジスコアを見るとどんな演技をしたのかが、想像できてすごく楽しかったのです。ここはこういうふうかなとか、ちょっと失敗したのかなと思って見ていました。
 でも、今回のジャッジスコアをみて、なんだか全部がわからなくなりました。本当に楽しみにみていたジャッジスコアに書かれているすべてがわからなくなってしまいました。数字を理解しようとすることに、なにか意味があるのか、疑問ばかりが浮かんで、そして、演技さえも見れなくなっていました。
 もう少ししたら、演技を見れるようになるだろうと思います。いろんな方のご意見や報道されていることも目にしますが、ようやく自分の中で増え続けるばかりだった感情を、そのまま抱えていることができるようになってきました。たぶん、この感情をどうすることもできないのですが、世界選手権に向けてがんばってこられた選手のみなさんの演技、それだけを見たいと思います。
 今日、ふと目にした一文に泣きそうになりました。もやもやとしていた私の心の中で、探していた言葉がそこにはっきりと書かれていたから、だから、涙が出ました。
 「あの笑顔を返してって言いたい」
 真央さんの笑顔が見たい。それだけ。ただ、いつも、それだけなのに、今では一番難しいことになってしまっているような気がします。