朱蒙。

 全81話。ようやく最後まで観ることができました。長い歴史ドラマでしたが、ストーリーに起伏があって、最後まで楽しく拝見できました。
 最初は頼りない扶余の王子だったチュモンがここまで立派にしっかりとした王になるとは思ってもみませんでした。ホントに最初はなにをやっても危なっかしい感じだったのですが、自分の生い立ちをしっかり受け止めてからは一本筋が通った素敵な男性になりました。
 そして、ヒロインのソソノ。最初から最後まで素敵な女性でした。ここまで気配りも采配もできる女性は他にはいません。気が強く、テソ王子のいいなりにもならない姿勢はかっこよかったし、王妃となってからも、イェソヤとの間の気配りや身の処し方は誰にでもできるものではなかったです。その上、政治的に大事な場面では自ら商団を率いて南国に行き、見事やり遂げて、かっこいいったらないです。いままで見てきたドラマの中で、一番尊敬できる女性でした。
 他の登場人物としてはクムワ王が印象的です。チュモンに対して抱く気持ちが複雑すぎる。本当に愛したユファとは生涯心を通じ合わせたときはなかった気がするし、最後は愛情がとんでもないカタチになってしまった。ユファが好き過ぎて、どうしようもない感じなんでしょう。チュモンに対してもユファの息子という意味ではすごく愛しているのだけど、ヘモスの息子という意味で遠ざけてしまうというような両極端な側面があったように思います。
 チュモンとソソノの間には、愛とか恋とかよりも「縁」がある気がしました。恋愛という意味ではチュモンが結婚した時点で2人の間には終止符が打たれていましたし、そのあとの結婚は政略的な側面が強すぎたのと、イェソヤやユリもいたので、ラブラブではなかったです。ただ、チュモンの大業を成すという意思の強さとそれをサポートすることに徹したソソノがいなかったら、「高句麗」にはなっていなかったとは思います。そういうふうに「縁」で結ばれた男女というのもすごくいい関係だなぁと思いました。