薔薇のない花屋 第7話。

 ラストの展開は予想どおりだったので、これからが面白いところ。やっぱり雫の母は雫の母であって、英治の妻というわけではなかった。でも、それなら、なぜ英治と雫は父と娘として暮らしているのか、ビデオに隠された過去が気になります。直哉も中途半端に悪くって、弱いんだか優しいんだか、強いんだか、ものすごく不安定。彼を見ているのが一番ハラハラします。
 ここまで見てきて、なにが現実でなにか嘘なのかわからなくなってきました。嘘の中に真実があって、現実の方が嘘でいっぱいな気がする。本当のことって今よりも幸せになれるのかな。たとえ、英治と雫に血の繋がりがないにしても、やっぱり家族は家族だし、いままで2人がつくった記憶が嘘になるわけでもない。ビデオの中で雫の母が話している言葉はとても綺麗。なのに、詩を聞いているみたいで実感にはならない。今の気持ちだけを本物と信じるとすれば、複雑さは消えて、シンプルに見えるのかもしれない。人の心は難しいけれど、そこにある優しさは受け取れるまんまのカタチで受け取れるのだと思う。