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ストラヴァガンザシリーズ。

児童書

 異世界へと渡る作品はいくつもありますが、この作品では色鮮やかにそして煌びやかに描かれた都市や風景が心躍らせます。冒険することの楽しさを感じさせてくれる作品です。ページ数は多いですが、思うよりもあっという間に読めてしまいます。

ストラヴァガンザ―仮面の都

ストラヴァガンザ―仮面の都

 美しいベレッツアの街とルシアンの冒険が描かれています。女公主のシルヴィアは大変魅力的な女性なのですが、さすがに女公主。いろんなふうに飛びぬけています。綺麗なだけでない、人としての毒の部分が見えるからこその女性の魅力かなと思います。そして、ここまで冒険を素敵なものにしているのはベレッツアの情景でしょう。お祭りの様子やどきどきするような花火。儚く美しく水に揺らめく街が心を惹きつけていきます。後半からは意外な事実の連続です。バランスを取りながら行き来する世界。その危ういバランスこそが守らなければならないすべてなのかもしれません。そして、それを越えた者にはそれだけの対価が必要になるのかも。

ストラヴァガンザ―星の都

ストラヴァガンザ―星の都

 星競馬の開催地レモーラが舞台。新しくジョージアが主人公として登場するが、前作の主人公、ルチアーノも登場しているので、ルチアーノ好きな私にはうれしかった。星競馬の大会はやっぱり何がなんでも盛り上がる。いろんな画策がうごめいていたり、政略的なものもうごめいてはいるんだけど、結局、最後は競い合うお祭りの面白さがストーリー全体の山を作っている。その中でジョージアやルチアーノ、アリアンナなど恋の予感も多数。しかも、いろいろ驚愕の方法で事態が展開していくので目が離せません。世界と世界を繋ぐストラヴァガンザだからこそできるような、ウルトラC級の方法で新しい人生が始まっていくファルコには幸せになってほしいと思う。大きな決断だったけれど、それでも、前向きに。

ストラヴァガンザ―花の都

ストラヴァガンザ―花の都

 キミチー家とヌッチ家の血を血で洗うような争いがメイン。中盤から後半にかけては凄惨な場面もあり、かなり混乱した展開となっていた。新たにスカイが登場。いままでのルチアーノ、ジョージア、ファルコ、アリアンナといった個性豊かなメンバーの中ではわりとおとなしめな登場人物だったが、だからこそ仲間になれたのかなとも思う。穏やかな学校での生活と華やかだが命の危険があるタリアでの冒険の日々。どちらもほんものだから、心が強くないと渡っていけないのだと思う。ルチアーノとアリアンナの恋も結末が見れました。素直にお互いの気持ちを表す2人がかわいくてなりません。ファルコはまた元の世界に帰ることを望むけれど、結局はそうしませんでした。我が儘だけを通せばできたのかもしれませんが、彼の生活の根拠は向こうではなくなっていたのだと思います。自分を見つめて今を生きること、そして自由であること。簡単なようですごく難しい。