フランスGP決勝。

 優勝の行方ではなくて、Hondaの戦闘力はどれくらい上がったかだけを楽しみにしていたフランスGP。なので、予選のQ2で2台とも脱落してしまったときには、正直、がっかりでした。もっと上に行けると思っていたのです。予選の結果だけからすれば、いままでと変わりがなかったので、期待はずれなのかなと思っていました。でも、決勝レース! 久々にジェンソン・バトンを応援できた! 画面にも周回遅れではなくてちゃんと映っているし、ピット作業もちゃんと放送してくれるし、入賞圏内ってやっぱり素敵と思ってしまった。入賞できたのは、トゥルーリのスタート直後の接触によって、順位を上げられたことに要因の一つがあったとしても、その後のレースペースもすごくよかったし、ファステストラップの上位にも入っていたり、やっぱり戦闘力は上がったのだと実感できた。放送後も解説の方がHondaについて話されておられるのを興味深く聴きましたが、1ポイントだとしても、私にとっては表彰台に上がるくらいにうれしいポイントでした。もう後半になっちゃってはいるんですが、これからのレースは面白く見られそう。今後はやっぱり予選順位がもっと上に来ないとこれ以上は望めないですよね。抜きにくいコースだとレースペースよくても、順位上がらないし。とりあえず、改善が見られてほんとによかった。
 さて、優勝争いは今回もハミルトン絡み。ハミルトンについては、すでに表彰台うんぬんではなくて、優勝かそれ以外かで語られるようになってきた。すごいよね、1年目とは思えない。アロンソがマシントラブルで予選のQ3を走れなかったために、ハミルトンとフェラーリ2台の争いになりました。なんといってもスタートがすべて。あそこでキミ・ライコネンがハミルトンをかわしたところにそのあとの全ての展開があったように思います。今年に入ってからのレースは、ほんとスタートがすべてなレースが多い気がします。そこで逃げ切るかそれともかわすか。それがその後の順位に大きく関わっていて、当たり前なんだけどスタートはやっぱり重要。マッサが逃げにかかったのですが、キミが意外に(?)速くて、ハミルトンがピットに入ってからのキミのラップはすごかった。最後のピット作業後にトップに躍り出たキミがそのまま優勝。初戦以来の優勝なので、最近、不機嫌らしいと言われているキミも喜ぶのかと思っていましたが、相変わらずすごくクールな表彰台でした。ハミルトンは堅実に3位。ずっと表彰台っていうのはすごい。
 アロンソは10位から猛烈に追い上げたのだけど、なんだかスムーズにはいかなかったという印象。いつも誰かとバトルしていて、イライラが募っていることがはっきりとわかるドライビングだったように思います。ハイドフェルドフィジケラといつでもやりあっていました。3ストップ作戦だったためにピットに入るたびに、追い抜いたはずのマシンが前にいて、そのたびに同じようなバトルになっていました。なんだかアロンソに関してはすごく不思議なレースでした。抜いたはずじゃ?また、前にいるの?っていう感じ。アロンソにしてはこのごろは安定感があまり感じられません。なにかが上手く流れてないのかなぁと思います。精神的にもすごく強いアロンソなので、どのあたりが影響しているのかわかりませんが、今回のレースは落ち着きない走りに見えました。
 ルノーは地元のフランスで底力を発揮。マシンが良くなってきたなぁという印象。あとは、あのすごいクラッシュの後のレースだったクビサがすごく元気そうでほんとうれしい。そしてBMW、やっぱり良い感じなんだよね。Hondaもこのあたりと闘ってほしいとこです。もうあと一押しだと思うんだけど。