モナコGP決勝。

 意外に穏やかなモナコでした。穏やかでいいのですが、去年とおととしがかなり大波乱だったので、ちょっとびっくり。抜けない市街地コースのモナコなので予選がかなり重要。ハミルトンがずっとトップタイムだったのを、最後の最後でアロンソが塗り替えてポールでした。何よりもうれしかったのは、ホンダの2台がQ3に進出したこと。バトンが落ちてしまったなぁと思っていたところ、クルサードのペナルティで繰り上げでした。やっと、ポイント圏内で戦える気配が見えてきたのがうれしいです。ということで、マクラーレン2台がフロントローでの決勝。
 第1コーナーももたついてはいましたが、接触なく進みました。ハミルトンがマッサをきちんとブロックしたのがさすがなところ。それからはかなりアロンソがハイペースで、ハミルトンとの間もかなり空間が生まれていきました。遅かったのがハイドフェルド。なんといってもソフトタイヤ! 使い勝手がかなり悪いということで、みんながハード選択の中のソフト。やっぱりかなり遅かったです。燃料も重かったし、ハイドフェルドが塞いでしまったために、4位以上はかなりの大逃げで、5位以下は団子状態になってしまいました。そのあとの展開もピットストップを1にしたチームと2にしたチームでかなり大きく結果に差が出てしまいました。ホンダも2ピット作戦だったので、ハイドフェルドに押さえられた2スティント目が痛かったかな。結局、1ピット作戦のチームに勝つことができず、10位と11位。ポイント圏内は見えていましたが、今回は作戦的に上手くはいきませんでした。キミもかなり頭を押さえつけられていて、思うような走りができなかったひとり。結局1ポイントしか獲得できず、チャンピオン争いはかなり後退してしまいました。やっぱりモナコでは予選の失敗は取り返せないくらいのミスとして響いてしまうんですね。そういうことだと、去年のミハエルは驚異的だったなぁ。
 2スティントまではアロンソとハミルトンとのチームメイト同士のタイム争いが激しくて、マクラーレンの中で盛り上がっていました。ハミルトンのドライビングがそれはもう怖くって、ガードレールすれすれだし、横滑りしてるし、どきどきしてしまうくらいだったのですが、それだけ攻めていたのだと思います。川井さんのお話では2回目のピットストップがもう少し伸ばせて、アロンソといい勝負になるかもということだったのですが、意外に早くピットに入ってきました。何か戦略的なものなのでしょうか。モナコは給油時間の時計が手動(!)らしいので、あまり参考にならなくて、予想ができないのはちょっと残念でした。終わってみると3位のマッサまでが同一周回で、4位以下をすべて周回遅れにするほど、完璧なマクラーレンの勝利でした。アロンソとハミルトンのポイントも並びましたし、この2人よいライバル関係でマクラーレンはどんどん登り調子です。
 ホンダは復調の兆しが見えるようになったので、次のカナダあたりポイント圏内で争ってほしいものです。今日はキミに追いかけ回されるジェンソン・バトンしか見れなかったので、オーバーテイクするバトンがみたいです。