ダレンシャン5〜7

ダレン・シャン5―バンパイアの試練

ダレン・シャン5―バンパイアの試練

 5冊めですが、6冊目を手元に置いてから読んだ方がいいです。でないとラストまで読んだときに「このつづきが気になる」という状態になります。ダレンシャンがこれまでにないような試練に立ち向かうことになるのですが、周りの人々の助言や指導もあり、またダレン自身が身につけた経験により立ち向かっていきます。最後まであきらめないその姿勢がかっこいいです。試練の内容は読んでいるとすごく痛いです…。祝祭のシーンではいままでになかったようなクレスプリーの姿も見ることができて、なんとなくクレスプリーがかわいく思えてしまいました。ラストはあっと驚くような展開に発展し、そして6巻へ続きます。


ダレン・シャン6―バンパイアの運命

ダレン・シャン6―バンパイアの運命

 6巻はかなり激動です。入り乱れる展開になり、あっという間にラストでした。ダレンシャンは半バンパイアである意味というものがこの話でわかったような気がします。彼にはまだ「おかしい」ものを「おかしい」と思う気持ちがある。それを当たり前のように肯定してしまわず、バンパイアのしきたりにも疑問を挟んでいるところにこれからの状況を打破する鍵があるような気がします。バンパイアとバンパニーズの戦いも長く続いてきたのですが、どうにかして終りにしなければなりません。それが血によって終るのかそれとも別の選択肢を見つけるのか、それをダレンシャンという未来ある半バンパイアに託したいと考えるのも十分に頷けます。クレスプリーがいままでになく人間的だと感じたのもこの6巻が初めてでした。


ダレン・シャン 7―黄昏のハンター

ダレン・シャン 7―黄昏のハンター

 7巻から9巻は3部作のようです。なので、7巻ははじまりという感じでした。ストーリー的にはそんなに動かなかった気がします。新しいバンパイア元帥と謎の魔女(笑)が登場して、またにぎやかになってきました。ダレンシャンは6巻と7巻の間に6年が経っているので、随分青年になってきました。欲をいうとその巻の間の成長ぶりも読みたかったんですけどね。1番の読みどころは、クレスプリーの頬の傷についてかな。