日本GP決勝。 

 一年に一度のお祭りの日がやってきました。第1コーナーで観ていた方、おいしすぎるレースだったに違いありません。たとえ値段が高くても、第1コーナーで観るべき。
 ホンダとトヨタのホームレース。スタートはラルフはポール、バトンがセカンドということもあって、否が応でも盛り上がらざるを得ません。スタート前の客席もほとんどBARファン。白と黒のTシャツを着ている方が目立ちました。去年も感動したのですが、今年も客席に『BARHONDA』の文字が浮かび上がってすごかったです。トヨタの大きな旗も揺れに揺れていました。客席の盛り上がりは最高潮の中、スタートしました。
 オープニングラップ大波乱。クリエンに押し出された佐藤琢磨さんがコースオフし、それからもあちこちでコースオフが多発。遂にはモントーヤとビルヌーヴの接触事故により、モントーヤ大破。SC導入です。後ろの方にいたはずのアロンソがするすると上がってきていてびっくり。このSCが割と長かったので作戦面も大きく変わっていきました。トップを守っていたラルフは逃げに逃げましたが、作戦は3ストップ。その割にはマージンが稼げなかったためトヨタは後方に。佐藤琢磨さんも後方から追い上げていたのですが、シュケインのところでトゥルーリと接触し、トゥルーリがオフ。琢磨さんはレースを続けたものの、結局レース後の審議で順位剥奪になりました。今回も厳しい措置になりました。予選最初に走るということになるんですか?
 中盤は5位争いのミハエル、アロンソ、キミの攻防が見所でした。去年の鈴鹿では圧倒的な速さを見せつけていたミハエルが、今回は防戦一方。ミハエル、アロンソの攻防は130Rのところで決着が着きました。見事でした。そのあとピットもあってまたもやミハエル、アロンソの攻防があったのですが、これも1コーナーでアロンソルノーのマシン、速いです。キミもミハエルを1コーナーで抜きました。世代交代ってことなんですかね。アロンソが損をしたのはクリエンに対してです。近道?してしまったためにもう一度抜かしてから抜くということを2度もしたために、そこでロスが生じてしまいました。
 あとはホンダ第3期初優勝の夢をちょっとだけ見ました。バトンの1回目の給油が失敗していたのですが、失敗とわからない私たちには「もしかして、1ストップ?!」という多大な期待を寄せてしまったのです。だから、フィジケラがピットに入ってバトンが前に出たときに「やったー!」と思ったのに、それからすぐにバトンピットイン。結局、1回目のピットのときに給油が失敗してタイムロスしていただけだったのです。BARも1ストップで攻撃的になっているなぁと感心していたのに、結局はダメダメなBARのまんまでした。期待は禁物だ(泣)結局、鈴鹿スペシャルエンジンだったけれど、思ったほどには速くなかったみたいですね。琢磨さんも上がらなかったし、バトンも終始重そうな印象でした。
 そして、最後にまたもや見せ場が。最終ピットアウト後は1位フィジケラ、2位ライコネン、3位ウェーバー、4位アロンソという順位でした。ここからアロンソウェーバーを抜き去り3位に上がり、そしてフィジケラとキミのタイム差はどんどん縮まっていき、最終ラップの1コーナー。速すぎるマクラーレンルノーを抜きました! 琢磨さんの次にライコネンを応援している私にとっては「キミー、キミー!」と叫びっぱなし。抜き去って、私もガッツポーズ。おいしいところでおいしいことしてくれるキミが好きです。それまでの攻防なんてすっかり忘れて、今日のレースが全部キミのオーバーテイクシーンにかき消されてしまいました。キミのこの優勝はもう忘れられないレースになりそう。キミはエンジン交換のペンルティで17番手スタートだったんですよ。なのに優勝。もう、どこからスタートしても関係ないですね。マクラーレン、キミ、速すぎます。コンストラクターズはルノーが逆転してしまいましたが、キミのあの追い上げはほんとすごかった。上海GPはモントーヤにもがんばってもらって、コンストラクターズ、捕りたいところですよね。
 今回の鈴鹿はレースとしてはほんと面白かった。見所が多かったし、最後の最後まで見せ場もありました。でも、やっぱりホンダファンで琢磨さんファンの私としては、すっきりしないものが残ります。やっぱり入賞してほしかったし、表彰台も見たかった。でも、今のBARではそれは無理なのかもと思えました。ホンダもすごくがんばって作り込んだのに、それでもまだダメなんですね。去年のレースの方が満足したかもしれない。来年の鈴鹿はまったく違ったメンバーとチームとエンジンになります。BARの琢磨さんはあと1戦。「残念です。」以外のコメントが琢磨さんから聞けることを願っています。