満天の星空とディズニー。 

 堂本剛さん主演のスペシャルドラマ「星に願いを」を見ました。個人のご趣味であんなにすごいプラネタリウムを創り上げた大平貴之さんの実話を基にしたドラマです。ディズニーとのコラボということがどういうことなのか、あんまりわからなかったですが、夢のある素敵な作品という点でディズニーに通じるものがあるのかなぁと思いました。ミッキーのTシャツのアップとかはあまり必要ないと思うんだけど。
 大平さんのお名前を私が一番最初に拝見したのは、つい最近発売した家庭用プラネタリウムホームスター」の記事を拝見したときでした。多くのみなさんが同じことを考えるように、私も自分の部屋の天井いっぱいに星を映し出して眺めたいという夢がありました。その夢が実現できる素敵な商品、そしてお手軽な価格にびっくりして、そして心からうれしくなったものでした。ドラマですので脚色等はあるのでしょうが、プラネタリウムを創るというその気持ちは同じだと思います。だから、ドラマを見て大平さんのプラネタリウムへの想いを静かにそして穏やかにそしてしなやかに感じられたことが、とてもうれしかった。まるで星空を眺めているときと同じくらい、自分の心が洗われていくような気がしました。
 ドラマの中で印象に残った言葉は「趣味だから辛くてもやらなくちゃいけない」という言葉です。仕事を持ち、そして趣味としてプラネタリウムを創っているということの大変さ、心細さ、そして趣味だからこそ妥協できない自分への強さを感じる言葉でした。なんていうか、お仕事にはいろいろ縛りがあったりだとか、期日が決まっていたりだとか、自分の中で妥協できる要因が見つかったりするものなのです。だから、趣味でっていうのは、見た目気楽そうでも、逆に自分が満足できるまではとことん突き詰めるべきものになるし、自分の限界も超えてしまうときさえあると思います。貴之(ドラマ上の人物として)がプラネタリウム創りによって、手に入れられなかったもの。そういう自分の中の何かを犠牲にしないと、たしかに何かを創り上げるということはできないんだと思う。その孤独とそれでもめざし続ける星空への想いがその言葉に含まれていて、それが心に響きました。
 堂本剛さんが演じた大平貴之という人物は、剛さんの印象に似通っている空気を感じます。夢を追い続ける少年のような瞳に、少し人間関係に不器用なところ、そしてなによりひたむきな気持ち。今回のドラマでは泣くシーンが多かったように思いますが、そのシーンが一番好きでした。切ない恋に泣くときも、みんなの気持ちを受け止めて泣くときも、その感情のひとつひとつが見えるようなそんな演技でした。久々に剛さんとしてじゃなくて、大平貴之さんという人物としてドラマを見れたような気がします。俳優さん個人への興味が深いほど、演技としてではなく俳優さんとして見てしまいがちなので。いろんなところ、ひっくるめてすごく素敵なドラマでした。