ヨーロッパGP決勝。

 最後の最後まで波乱に次ぐ波乱で、目の離せない展開のレースでした。今回のヨーロッパGPはなぜか、フリー走行の様子から見てしまい、予選もみて、決勝もという流れになりました。ほんと、BARが走るというのがうれしくてたまらなくて、どんな調子なんだろう?と思うとフリー走行から見ざるを得ないような心境になっていたのです。まさか、5週間前のエンジンを使うことになろうとは思いもよらず、エンジンの調子が悪くなるんじゃないかって、それがホントに心配でした。予選はやはりあまり芳しくない結果になりましたが、それでも走ってくれるだけでうれしかったので、テンション高めで観戦。
 今期二度目のエキストラフォーメーションラップののち、スタート。予想どおりキミがあっさりトップに立ち、今回も逃げ切りの様相を見せています。そしていきなり1コーナーでの多重クラッシュ。後方にいたBARの2台はその混乱の中で順位を上げましたが、佐藤琢磨さんはマシンにダメージがあり、ピットイン。18番手になってしまいました。バトンも思うようにスピードが出せずに数台に抜かれてしまい、BARとしてはあまり華々しい展開ではありませんでした。でも、琢磨さんもラップを重ねるごとにスピードを上げて、結局12位フィニッシュでした。バトンは10位。ポイントなしが悲しいですが、とにかく完走したので、よかったです。わりと画面にも映っていましたしね(キミに周回遅れにされるシーンでしたが)。
 なんといってもこのレースはキミ!キミから目が離せませんでした。今回もどうせぶっちぎりトップだろうと思っていると、コースアウトの映像が飛び込んできてびっくり。キミがミスするなんて考えられないことだったからです。それからもかなり苦労している様子。どうもマシンに異常を抱えているということがわかってきました。そして映像さえもぶれるようなバイブレーション。タイヤの異常が原因だったということなのですが、ラスト7周は後ろからひたひたと迫ってくるアロンソとなんとかゴールまで走ろうとするキミとの闘いにハラハラでした。最終ラップ。キミのマシンはサスペンションが壊れてコースアウト。わたしも、「あぁ。」とため息を付いてしまいました。こんなにがんばっていたのだから、このレースはキミに優勝してほしかったというのが本音です。タイヤを交換することよりも最後まで優勝を狙って走り続けたキミの姿がほんとうにかっこよかった。F1に命をかけて臨んでいるレーサーの気迫が感じられました。あまりにもうれしそうに飛び跳ねているアロンソがちょっと憎らしくなっちゃったりも。次はカナダGP。BARの巻き返しが見たい。琢磨さんの果敢なアタックが見たい。そろそろ、お願いします。